強み

富士古河E&C株式会社の強みは、長年にわたり培ってきた技術力と豊富な実績です。同社は、電気設備工事と空調設備工事の両分野において、高度な設計・施工技術を有しています。特に、大型の設備工事や、高度な技術を要する工事において強みを発揮し、顧客からの信頼を得ています。同社は、国内だけでなく海外にも事業展開しており、グローバルな視点での設備工事に対応できる点も強みです。また、親会社である富士電機株式会社との連携により、グループ全体での技術力を活用できる点も強みの一つです。 同社は、多様な顧客ニーズに対応できる幅広い事業領域を持っています。一般企業だけでなく、官公庁、データセンター、再生可能エネルギー発電設備など、多様な分野での工事実績があります。これにより、特定の業界に偏ることなく、安定した収益を確保しています。さらに、協力会社との連携により、効率的な施工体制を構築している点も強みです。同社は、一括集中購買による資材購入価格の抑制や、協力会との連携による効率的な施工体制の構築に努めています。 財務面においても、同社は安定した経営基盤を有しています。自己資本比率も高く、安定したキャッシュフローを確保しています。また、株主総利回りもTOPIXを上回っており、株主からの信頼も厚いです。 同社は、ダイバーシティを推進しており、技術系女性社員や女性管理職の増加を目標としています。 また、同社は内部統制を重視し、コンプライアンス体制を確立、推進しています。

弱み

富士古河E&C株式会社の弱みとしては、まず建設市場の動向に業績が左右されやすい点が挙げられます。国内建設投資の減少や、投資計画の中止・延期、見直しがあった場合、業績に影響を受ける可能性があります。また、資材価格や労務費の変動も、業績に影響を与えるリスク要因です。同社は、一括集中購買等による資材購入価格の抑制や、協力会との連携による効率的な施工体制の構築に努めていますが、資材価格や労務費が著しく上昇し、これを請負金額に反映することが困難な場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。 さらに、取引先の信用リスクも弱みの一つです。発注者、協力会社、発注先企業などの取引先が信用不安に陥った場合、請負代金や工事立替資金等の回収不能、工事進捗の遅延などが発生し、業績に影響を与える可能性があります。同社は、取引先に関する与信管理に努めていますが、これらのリスクを完全に回避することは難しい状況です。 不採算工事の発生リスクも同社の弱みです。設計段階及び施工中に原価管理を徹底していますが、工事施工段階での想定外の追加原価等により不採算工事が発生した場合、工事損失引当金を計上することにより業績に影響を及ぼす可能性があります。また、重大事故の発生リスクも存在します。同社は、安全教育や安全パトロールを定期的に実施していますが、施工現場における重大な人身・設備事故により、損害賠償等が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。 同社は、海外事業も展開していますが、海外特有のリスクにも注意が必要です。為替変動や現地の法規制の変化などが、業績に影響を与える可能性があります。 また、技術開発は、基幹システムデータ高度利用技術の開発を中心に取り組んでいますが、研究開発費は比較的少額です。