強み

株式会社マサルグループの強みは、企画提案力、技術開発力、施工力を総合的に強化し、顧客ニーズに合った高品質な商品を提供できる点です。専門業者としての見識を再構築し、企業イメージの向上を図ることを重視しています。新築市場とリニューアル市場の両方で事業を展開しており、特に成長著しいリニューアル市場において積極的な受注活動を行っています。 グループ内連携を強化し、各社の機能を統合・合理化することで、効率的な事業運営を実現しています。また、新たな事業領域への進出も積極的に模索しており、投資を伴うシナジー事業領域の開発や海外事業の可能性も視野に入れています。2024年には株式会社イノベイトの設立や空気設備工業株式会社の完全子会社化を通じて、材料販売、機器レンタル、メンテナンス、産業用機械の組立・設置といった事業領域を拡大しました。 さらに、技術本部を中心に、施工機器・工具の開発、工法の開発、材料・副資材の開発・改良を積極的に推進しています。特に産業廃棄物の低減など、同業他社に先駆けた取り組みを行っており、環境問題にも配慮した事業活動を展開しています。これらの活動を通じて、顧客からの信頼を得て、事業を継続的に成長させていくための基盤を築いています。

弱み

株式会社マサルグループの弱みとして、受注案件の工期長期化やコスト増加が業績に大きな影響を与える可能性があることが挙げられます。新築市場においては、工事量は増加傾向にあるものの、依然として受注競争が激しく、開発案件ごとに採算性が大きく異なる状況です。 また、子会社買収に伴う一過性の費用（社債発行費や子会社取得関連費用）の増加が、当期純利益を減少させる要因となっています。グループ全体の売上高は増加しているものの、建設工事業と設備工事業の両セグメントで前年比増収減益となっており、収益性の改善が課題です。特に設備工事業では、セグメント利益が大幅に減少しています。 さらに、特定の大口顧客への依存度が高いこともリスク要因の一つです。当連結会計年度末において、営業債権の49.6％が上位2位の特定顧客に集中しており、これらの顧客の経営状況や取引条件の変化が業績に大きな影響を与える可能性があります。また、今後の日本経済や地政学リスクの高まりが、経営環境に不確実性をもたらす可能性も指摘されています。