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清水建設
清水建設 オルタナティブデータ
清水建設 株主総会議案データ
清水建設について
強み
清水建設の強みとして、まず挙げられるのは、200年以上の歴史の中で培われた豊富な経験と実績です。多岐にわたる建設プロジェクトを手掛けてきた技術力は、顧客からの信頼も厚く、高度な技術を要する建築物やインフラ整備において、その力を発揮しています。また、国内外に広がる事業展開も強みの一つで、国内だけでなく海外でも事業機会を追求し、リスクを分散させながら成長を目指しています。さらに、産学官連携による研究開発にも積極的に取り組んでおり、新しい技術やサービスの創出に力を入れています。特に、バーチャルエコノミーや再生可能エネルギーなどの分野で、未来を見据えた革新的な技術開発を進めています。また、グループ会社との連携も強みで、各社の専門性を活かし、総合的なソリューションを提供できる体制を構築しています。コンプライアンス体制も整備されており、企業倫理研修や内部通報制度などを通じて、健全な経営を推進しています。株主や投資家を重視した経営も行っており、資本コストや株価を意識した経営を実現するための投資計画や資本政策を実施しています。自然環境への配慮も重視しており、「自然KY」の実施や建設副産物の管理システムなど、持続可能な社会の実現に貢献する取り組みも積極的に行っています。
弱み
清水建設の弱みとして、まず挙げられるのは、建設業界全体の課題である担い手不足です。技能労働者の高齢化が進む中、新規入職者の増加が追いつかず、生産体制に支障をきたす可能性があります。また、海外事業におけるカントリーリスクも無視できません。進出国の政治・経済情勢の変化やテロ、戦争などの発生により、工事の進捗や損益に影響を及ぼす可能性があります。さらに、資材価格の高騰や労務単価の上昇もリスク要因であり、これらが工事原価の見積もりに不確実性をもたらし、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。近年の業績では、経常利益や当期純利益が減少傾向にあり、2024年3月期には経常損失を計上しています。これは、工事損失引当金の繰入額の増加も影響しています。また、木材への依存も課題として挙げられ、コンクリート型枠に使用する合板が森林減少に影響を与えていることや、特定の地域に依存していることが指摘されています。取引先の信用リスクも考慮する必要があり、発注者や協力会社の信用不安は、資金回収の遅延や施工遅延につながる可能性があります。