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業種:
鉄道工事
従業員数パッケージプラン
月額: 4,400

Metrics

従業員数

データ粒度:month

従業員数(子会社を含む)


企業分析

強み

名工建設株式会社の強みは、80年以上の歴史の中で培われた施工ノウハウと技術力にあります。特に、東海道新幹線を60年にわたり支えた技術を活かし、鉄道工事における高い信頼性を誇っています。同社は、鉄道工事で培った技術やノウハウを、官公庁や民間工事、自然災害復旧対応にも活用し、社会インフラの持続的な活用に貢献しています。また、総合建設業者として土木工事と建築工事の両方を手掛けており、道路、鉄道、上下水道の建設から、学校、病院、工場、事務所、マンションなどの建築まで幅広く事業を展開しています。 技術開発にも注力しており、「超長距離圧送ネオグラウト工法」や「SMIC(スミック)工法」などの独自技術を開発し実用化しています。さらに、近年では、高所作業車用接触防止補助装置、多目的トロ用まくらぎ積卸装置、マルチアングルダンプBOXなどの開発を通じて、生産性の向上と安全性の確保を図っています。 人材育成にも力を入れており、多様な人材の採用と育成、特に女性の活躍推進を課題としています。女性技術職の採用比率向上や、女性の管理職登用を進めており、さらに、社員のワークライフバランスの実現にも取り組んでいます。子育てや介護支援の拡充を図るなど、柔軟な働き方の推進に力を入れています。 財務面では、自己資本比率が高く、安定した経営基盤を築いています。金融機関との良好な関係を維持し、資金調達も安定的に行っています。 これらの強みを活かし、名工建設は顧客からの信頼に応え、社会基盤整備に貢献していくことを目指しています。

弱み

名工建設株式会社の弱みとして、まず売上高の安定性に欠ける点が挙げられます。過去数年間で売上高は増減を繰り返しており、例えば第80期から第81期にかけて売上高が減少しています。これは同社が外部環境の変化に影響を受けやすいことを示唆しています。 また、利益率の低下も課題です。当期(第83期)において完成工事高は増加しましたが、工事利益率が低下したため、完成工事総利益が減少しています。競争の激化や建設資材の高騰などが影響していると考えられます。営業利益も前期比で減少しており、収益性の改善が求められます。 キャッシュフローの変動も懸念点です。営業活動によるキャッシュフローは当期に大幅な支出超過となり、前事業年度から減少が見られます。これは同社の資金繰りに影響を与える可能性があり、安定的なキャッシュフローの確保が重要です。 さらに、人材の確保と育成も課題です。採用活動は計画通りに進んでいますが、建設業界全体で人手不足が深刻化しており、今後も安定的に人材を確保し続ける必要があります。また、女性の活躍推進も重要な課題であり、女性社員の職域拡大や管理職登用をさらに進める必要があります。 リスク管理も重要な課題です。名工建設は、信用リスク、契約不適合責任、保有資産の下落リスク、大規模災害、感染症、訴訟リスク、情報セキュリティリスクなど、さまざまなリスクに直面しており、これらに適切に対処する必要があります。特に、建設業は一件当たりの取引金額が大きいため、発注者からの資金回収の遅延や不能が業績に大きな影響を与える可能性があります。 加えて、事業活動におけるITツールの活用は進んでいるものの、情報システム関連費用が増加しており、費用対効果を検証する必要があるかもしれません。 これらの課題に対して、名工建設は、選別受注の強化、協力業者との連携強化、ITツールの活用、人材育成の強化などを通じて、企業価値の向上を目指す必要があります。