強み

株式会社ピーエス三菱の強みは、プレストレストコンクリート技術を核とした高い技術力です。長年にわたり培ってきた技術と実績により、多様な構造物の建設に対応できる能力を有しています。また、国内だけでなく海外にも事業展開しており、グローバルな視点での事業展開が可能です。同社は、社会のニーズを的確に把握し、効率的に成果を上げるために、本社に技術開発部門を配置し、産・学・官との共同研究にも積極的に取り組んでいます。さらに、大成建設株式会社との資本業務提携契約により、両社の連携を強化しグループシナジーを発揮することで、企業価値の向上を図っています。特に、国内PC橋梁事業においては、大成建設グループの事業を同社に移管することで、更なる事業拡大を目指しています。また、同社は監査役会設置会社であり、社外取締役や社外監査役を積極的に登用することで、経営の意思決定の公正性、透明性、的確性を確保し、コーポレート・ガバナンス体制の強化に努めています。さらに、執行役員制度を導入し、取締役は経営の意思決定に専念し、業務執行権限を執行役員に委嘱して、迅速な業務執行とコーポレートガバナンスの充実を図っています。

弱み

株式会社ピーエス三菱の弱みとしては、まず公共事業への依存度が高い点が挙げられます。公共事業の削減が行われた場合、業績に影響を受ける可能性があります。また、建設業界全体の市場縮小や受注競争の激化も、受注機会の逸失や工事採算の悪化を招き、業績に影響を与える可能性があります。同社は、アジア・アフリカを中心に海外展開もしていますが、これらの国の政治・経済情勢の急激な変化や法規制の変更によるカントリーリスクも抱えています。さらに、取引先の信用不安もリスクとして存在し、景気減速や建設市場の縮小により、発注者、協力業者、共同施工会社などの取引先が信用不安に陥った場合、工事代金の回収不能や工事遅延が発生し、業績に影響を与える可能性があります。また、労務費や資材価格の変動も懸念点であり、請負金額に転嫁することが困難なほど労務費や原材料価格が高騰した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。加えて、工事災害の発生もリスク要因として挙げられます。同社はこれらのリスクに対して、リスクマネジメント基本規程を定め、リスク担当部署を設置して評価を実施するなど、リスク低減活動を行っています。