1968
太平電業
Metrics
企業分析
強み
太平電業の強みは、全国に9つの支店を持つ広範なネットワークによる受注活動力です。これにより、特定の電力会社への依存を避け、多様な業界からの受注を可能にしています。また、長年の経験と実績に裏打ちされた高い技術力も強みです。同社グループは、発電所建設や補修工事で培った技術を基に、製鉄所、環境保全施設、化学プラントなど幅広い分野で事業展開しています。さらに、安全管理への徹底した取り組みも特筆すべき点です。重大な労働災害を未然に防ぐため、「本質安全化」を主眼に置いた物的対策を全施工箇所で徹底しており、社員への安全衛生教育や経営層による現地パトロールを実施しています。また、品質維持・向上にも注力しており、詳細な施工要領書の作成や作業前検討会、過去の不適合事例の共有などを行い、不適合発生の未然防止に努めています。リスク管理体制も整備されており、「経営リスクマネジメント規程」に基づき、リスク発生の可能性を把握し、対策を検討しています。
弱み
太平電業の弱みとして、まず発電設備事業への依存度が高い点が挙げられます。電力業界の動向や事故・災害、電力需要の伸び悩み、電力自由化などにより、発電所の建設中止や停止が発生した場合、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、原子力事業の工事延伸リスクも存在します。原子力事業を取り巻く状況の変化、自然災害、原子力規制委員会の審査状況などにより、工事が予定通り進まない可能性があります。さらに、重大な労働災害発生リスクも抱えています。施工中に重大な労働災害が発生した場合、企業イメージの低下や損害賠償責任が発生する可能性があります。加えて、重大な品質不適合発生リスクや、工事原価の変動リスク、調達品の価格上昇リスクも経営上の懸念材料です。これらのリスクは、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、男性労働者の育児休業取得率が1.8%と低いこと、労働者の男女の賃金に差異(女性の賃金が男性の賃金の58.5%)があることも課題として挙げられます。