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1971

中央ビルト工業


従業員数パッケージプラン
月額: 4,400

Metrics

従業員数

データ粒度:month

従業員数(子会社を含む)


企業分析

強み

中央ビルト工業株式会社の強みは、仮設機材事業と住宅鉄骨事業という2つの事業セグメントにおいて、長年培った技術力と強固な顧客基盤を有している点にあります。 特に住宅鉄骨事業では、旭化成ホームズ株式会社との資本・業務提携を通じて、安定した受注を確保していることが大きな強みとなっています。旭化成住工株式会社向けに住宅用鉄骨部材の製造を受託し、都市部の大型物件の需要を背景に生産量を増加させています。この分野は、売上高の大部分を占める重要なセグメントとなっており、同社の成長を牽引しています。 仮設機材事業においても、長年の経験に基づいた製造・販売・賃貸のノウハウを有し、建設業界での確固たる地位を築いています。1953年に日本で初めて鋼製仮設機材を製造・販売したパイオニアとして、業界内での影響力を持っています。加えて、全国に支店や営業所を展開し、広範なネットワークと機材センターを活用することで、顧客ニーズに迅速に対応し、効率的な機材供給を実現しています。機材統括部を本社に配置し、全国的な受注状況や稼働状況を一元管理して、資材の有効活用とコスト削減を図っています。 技術開発にも力を入れており、顧客ニーズに応じた製品開発を進めるとともに、共同開発を積極的に行い、新商品開発に取り組んでいます。さらに、製品の内製化によるコスト削減を推進し、競争力を維持・向上させています。 また、旭化成グループとの連携強化により、新規取引先の開拓にも成功しており、事業拡大に貢献しています。

弱み

中央ビルト工業株式会社の弱みとして、まず仮設機材事業の収益性の低さが挙げられます。2023年3月期の決算では、売上高は増加したものの、仮設機材事業における価格競争の激化により利益率が低下し、セグメント損失を計上しています。利益率の低さは同社の経営全体に悪影響を及ぼしており、改善が求められています。 次に、原材料価格の変動リスクも同社の課題です。主要な原材料である鋼管、鋼材、アルミ地金の価格が世界的に大きく変動しており、その影響を受けやすい状況にあります。特に、原材料価格が高騰しても製品原価に転嫁できない場合、業績に悪影響を与える可能性があります。 また、建設業界全体の景気変動にも対応する必要があります。災害対策や公共インフラの修繕・設備工事の需要はありますが、資材価格の高騰により公共工事の入札不成立が相次いでおり、厳しい市場環境が続いています。住宅業界においても、資材価格の高騰が影響し、持ち家の着工戸数が減少しており、住宅鉄骨事業にも影響を及ぼす可能性があります。 さらに、内部統制やコンプライアンス体制の強化も課題です。同社は全社員に対して守るべきルールについて教育を行い、内部監査室が中心となりコンプライアンスの強化に努めていますが、今後も継続的な取り組みが必要です。 また、同社は東京証券取引所スタンダード市場の上場維持基準を満たしていないという課題もあります。流通株式時価総額が基準を下回っており、企業価値の向上やIR活動の活性化、流通株式比率の向上に取り組む必要があります。 最後に、管理職における女性労働者の割合が低いことも課題です。2025年度までに管理職に占める女性労働者の割合を5%以上にするという目標がありますが、2023年3月31日時点では0%であり、改善が求められています。 これらの課題を克服するためには、収益性の改善、コスト削減、市場環境への適応、内部統制の強化、人材育成など、多岐にわたる取り組みが必要です。