1973
NECネッツエスアイ
NECネッツエスアイ オルタナティブデータ
NECネッツエスアイ 株主総会議案データ
NECネッツエスアイについて
強み
NECネッツエスアイグループは、コミュニケーションサービス・オーケストレーターとして、「コミュニケーションで創る包括的で持続可能な社会」の実現を目指しています。同社の強みは、長年の実践経験と現場に精通している点であり、これを「実践型&現場密着型コンサルティング」に昇華させ、実装および運用フェーズにおける高い技術力・信頼性、全国対応力を駆使して顧客価値を創造しています。 具体的には、同社はDX(デジタルトランスフォーメーション)と次世代ネットワーク(Beyond 5G)をテーマに、顧客の経営力や事業力強化に繋がるサービスを提供しています。2007年から働き方改革関連事業に取り組み、そのノウハウを活かしたサービス開発や提案型モデルを強化してきました。また、企業向けに加え、自治体DX推進のニーズにも対応し、自治体向けサービスを順次リリースし、課題解決型ショーケースを活用した提案を加速しています。さらに、通信事業者向けには、業務自動化サービスなどのDXサービスを提供し、運用効率化を支援しています。 ネットワークソリューション分野では、高度な技術力を活かし、海洋や宇宙・防衛などの社会基盤事業を拡大し、次世代ネットワークを軸に独自の事業を確立しています。社会・環境ソリューション分野では、消防システムなど市場が活性化している領域に注力し、社会インフラやその運用現場にDX技術を活用した安心安全・環境負荷低減に繋がるソリューションを提供しています。 また、同社は人的資本経営を重視し、社員一人ひとりが最大限に能力を発揮できるよう、女性活躍推進や高齢者活躍推進、自律的な成長・キャリア開発の支援、ワークライフバランスや両立支援、健康経営の推進に取り組んでいます。 気候変動対応に関しては、次世代ネットワークを活用した最先端のDXソリューション実証の場として新本社ビルを活用し、カーボンニュートラルの実現に向けたオフィスビル活用の検証を行っています。これにより、同社は環境関連サービスやノウハウを全事業と組み合わせ、気候変動対応型ビジネスを強化しています。
弱み
NECネッツエスアイグループの弱みとして、まず、通信事業者向けの設備投資抑制の影響が挙げられます。これにより、ネットワークソリューション事業の売上や利益に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、ローカル5G市場では、通信事業者における5Gサービスの本格普及の遅れから、端末デバイスの低価格化が進まず、市場立ち上がりに遅れが生じています。 また、日本電気株式会社(NEC)との取引関係が深いため、NEC製品・機器の市場競争力やポジショニングに変化が生じると、業績に影響を及ぼす恐れがあります。NECは同社にとって重要な取引先であり、情報通信機器のメインサプライヤーでもあるため、この依存度は経営上のリスクとなることがあります。 さらに、事業環境の変化や技術革新への対応も課題となっています。デジタル技術やネットワーク技術が急速に進化する中、ビジネスモデルやプロセス、労働生産性、働き方の革新を継続的に行う必要がありますが、これらに対応しきれない場合、競争力を失うリスクがあります。 また、大規模災害やシステム障害もリスクとして挙げられます。地震や津波、台風、感染症、テロ攻撃などが発生した場合、事業運営に支障をきたす恐れがあり、通信ネットワークや情報システムが停止した場合、顧客へのサービス提供にも影響が出る可能性があります。 その他のリスクには、長時間労働や過重労働が生産性低下や健康不良による休職、人材流出、重大事故の発生を招く可能性があり、業績に悪影響を与えることが考えられます。また、顧客の財政状態の悪化や倒産による債権回収の遅延、貸倒れリスクも存在します。システム構築中の破損やプロジェクト中断、納期遅延による賠償責任もリスクの一部です。さらに、急激な為替相場の変動が業績に影響を及ぼす可能性もあります。 これらのリスクを適切に管理するため、リスク管理体制の強化や事業継続計画(BCP)の策定、人材育成、技術開発の進展が求められます。