強み

ブルボンの強みは、多様な製品カテゴリーにおける商品開発力と、長年にわたり培ってきた製造技術です。ビスケット、チョコレート、米菓、飲料、食品など幅広い分野で商品を展開しており、消費者の多様なニーズに対応できる体制を整えています。特に、ビスケット市場でのシェア拡大に向けた利便性やコストパフォーマンスの高い商品の開発、ライフスタイルの変化や多様な価値観に合わせたチョコレート商品の開発、菓子製造技術を活かしたブルボンお菓子アイスの開発など、積極的な新製品開発を行っています。また、健康に配慮した保健機能食品等の開発にも注力しており、食生活を栄養面から広くサポートする商品を提供しています。 さらに、営業体制の強化も強みの一つです。企画提案型営業による楽しい売場演出やサービスの提供、得意先別要望や課題への対応、自動販売機事業やeコマース事業の品揃え強化による新たな付加価値の創造など、多角的な営業活動を展開しています。47都道府県にある拠点を活かした地域に密着した需要創造も強みです。グローバル展開においては、中国、米国、東南アジアなど海外市場への販売拡大を推進しており、海外市場での成長も期待できます。また、品質保証体制も強みであり、食品安全マネジメントシステムの国際規格に基づいた独自の品質保証マネジメントシステムを策定し、安全・安心な商品を安定して供給できる体制を構築しています。環境への配慮も進めており、パッケージの紙化やプラスチック使用量の削減、ペットボトルの軽量化、サステナブルカカオ豆の使用など、環境負荷低減に積極的に取り組んでいます。

弱み

ブルボンの弱みとして、まず経済情勢や人口動態の変化による影響が挙げられます。国内の個人消費が回復基調にあるものの、主力商品であるビスケットやチョコレートの一部関税率が段階的に削減・撤廃されることで、事業活動に影響が出る可能性があります。さらに、国内の人口減少や少子高齢化による消費需要の低迷も業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、食品の安全性に関するリスクも存在します。同社は、食品安全基本法や食品衛生法などの関係法令を遵守し、原材料の検査体制強化やトレーサビリティの構築、異物混入防止に取り組んでいますが、これらの取り組みを超える事態が発生した場合、社会的な信用低下による売上・生産の低下や商品回収による費用発生により収益性が低下する可能性があります。 商品開発および競合性もリスク要因です。消費者の嗜好変化に対応した新商品開発や健康志向に対応した商品の開発に取り組んでいるものの、設備投資した新製品が消費者ニーズに合致しなかった場合、販売計画未達となる可能性があります。また、国内外からの新規メーカー参入や競合他社による新製品投入、価格競争、販促費の追加投入などにより、優位に立てなくなるリスクも抱えています。 固定資産の減損リスクも存在します。新製品開発や品質向上、生産性向上のための設備投資を継続的に行っている結果、有形固定資産を多額に保有しています。経営環境の変化により当該資産から得られる将来キャッシュ・フローが著しく低下した場合、帳簿価額を減額し減損損失を計上する必要があり、業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 コンプライアンスに関しても、会社法、金融商品取引法、食品衛生法など、様々な法的規制を受けており、これらの規制を遵守する必要があり、違反があった場合は業績に影響を及ぼす可能性があります。