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カルビー
決算月:
3月
業種:
菓子カルビー オルタナティブデータ
カルビーについて
強み
カルビーグループは、自然素材を活かして人々の健康に役立つ商品をつくるという理念のもと、顧客や取引先をはじめとするステークホルダーとの共創に取り組んできました。サステナビリティ経営を重視し、環境問題やサプライチェーン上の人権問題といった社会課題への対応を強化しています。独自の研究開発体制を有し、基礎研究から製品化まで一貫して行っています。さらに、帯広畜産大学との共同で「バレイショ遺伝資源開発学講座」を開設し、ばれいしょの安定的な調達と品質向上に向けた研究を行っています。株主還元については、持続的かつ安定的な実施を重視し、中長期的な視点での株主還元の引き上げや機動的な資本政策の遂行(配当政策や自社株取得)を掲げています。また、多様な人材を活用するため、心理的安全性の高い職場づくりを推進しています。
弱み
カルビーグループにはいくつかの課題があります。まず、原材料であるばれいしょの調達リスクが存在します。天候不順や生産農家の減少により、安定した調達が困難になる可能性があります。また、従業員の「カルビーで働くことの誇り」が低い傾向があり、企業理念や存在意義、未来に向けたビジョンの浸透が課題です。過去の成功体験に捉われて、失敗を恐れリスクテイクを避ける傾向があり、新しい発想や価値が生まれにくいことも問題です。さらに、人財の流動性が乏しく、年功的な評価・報酬制度により、現状を変えなくても一定の昇給が保証されるため、現状に甘んじやすい体質が一因となっています。最後に、顧客や取引先のニーズに適切に対応できず、適時に製品開発ができなかった場合、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。