強み

六甲バター株式会社の強みは、長年にわたり培ってきたチーズ製造の技術力と、安定した原材料の調達力にある。1958年からプロセスチーズの製造を開始し、独自の技術を蓄積してきた。また、オーストラリアなどから原料チーズを輸入しており、海外とのネットワークも有している。 食料品の製造販売業として単一セグメントで事業を展開し、主力製品はチーズである。研究開発にも注力し、顧客ニーズに応じた新製品を開発している。例えば、「厳選おつまみベビーチーズ」シリーズや「チーズデザート6P」シリーズなど、多様な製品を市場に投入している。 さらに、ISO9001やISO14001の認証を取得し、品質管理体制も整備されている。これらの強みを生かし、市場環境の変化に対応しながら、安定した経営を続けている。

弱み

六甲バター株式会社の弱みとして、まず挙げられるのは、原材料価格や為替変動の影響を受けやすい点である。特に、チーズの原料となる乳製品は国際的な価格変動の影響を受けやすく、為替の変動も原価上昇に直結するため、価格改定を余儀なくされることがある。 また、単一セグメントで事業を展開しているため、チーズ市場の動向によって業績が大きく左右されるリスクもある。海外子会社を設立しているものの、連結財務諸表を作成しておらず、グローバル展開が限定的である点も課題といえる。 さらに、事業運営に必要な運転資金や設備投資資金については自己資金での対応を基本方針としているが、不足分は金融機関からの短期借入で賄っているため、金利変動の影響を受ける可能性がある。加えて、従業員数が比較的少なく、平均年齢が40代、平均勤続年数も長いため、人材の高齢化が進んでいることも、今後の成長を阻害する要因となる可能性がある。