強み

スタジオアリスの強みは、ディズニーキャラクターの包括使用契約による差別化です。これにより、他社にはない独自の撮影サービスを提供し、顧客の支持を得ています。また、「サッカー型経営」という独自の経営スタイルにより、社員一人ひとりが主体的に考え、行動することで、顧客に的確なサービスを提供できる体制を築いています。さらに、写真事業と衣装製造卸売事業の両方を展開することで、高品質な衣装を安定的に提供できる点も強みです。特に、成人振袖レンタル事業「ふりホ」は、成長性と収益性が高く、今後の事業拡大を牽引する要素となっています。また、マタニティ・赤ちゃん撮影にも注力しており、少子化の中でも安定的な需要を確保しようとしています。さらに、全国に展開する店舗網も強みであり、多くの顧客にサービスを提供できる基盤を持っています。研修センターの設置や社員教育にも力を入れており、高い技術力と接客力を持つ人材を育成しています。加えて、富士フイルム株式会社との資本提携により、写真関連製品・サービス・技術を相互に連携させ、プリントビジネスを拡大していく方針です。

弱み

スタジオアリスの弱みとして、少子化の進行による影響が挙げられます。新生児の出生率が低下すると、主要顧客層が減少するため、業績に影響を与える可能性があります。また、競合店の増加による競争激化も課題です。ショッピングセンター内の店舗が多く、立地条件の変化やディベロッパーの経営状況に左右されるリスクもあります。さらに、七五三撮影の慣習が希薄化する可能性も考慮する必要があり、その場合、経営成績に大きな影響を与える可能性があります。また、ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社との契約が更新されない場合、ディズニーキャラクターの使用ができなくなり、売上高が減少するリスクがあります。加えて、個人情報漏洩リスクや感染症の流行も経営上のリスクとして認識されています。中国現地法人での衣装生産も、為替変動や政治・経済情勢の影響を受ける可能性があるため、リスク管理が必要です。収益面では、売上高が減少傾向にあり、2020年2月期から2024年2月期にかけて売上高は減少しています。店舗の統廃合を進める一方で、収益の維持・向上が課題です。