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ユナイテッド


従業員数パッケージプラン
月額: 4,400

Metrics

従業員数

データ粒度:month

従業員数(子会社を含む)


企業分析

強み

株式会社ユナイテッドの強みは、多岐にわたる事業ポートフォリオと、それらを有機的に連携させることでシナジーを生み出している点にあります。主な事業として、投資事業、教育事業、人材マッチング事業、アドテク・コンテンツ事業の4つを軸に展開しています。 投資事業においては、シード・アーリーステージのスタートアップ企業への投資を通じて、高い成長ポテンシャルを持つ企業を育成しています。教育事業では、オンラインプログラミング教育に強みを持ち、デジタル人材の育成に貢献しています。人材マッチング事業は、副業、採用支援、デザイナー、人事など、専門性の高いマッチングサービスを提供しており、多様な人材ニーズに応えることができます。アドテク・コンテンツ事業では、インターネットユーザーのデータに基づいた効果的な広告配信やコンテンツ制作を行っています。 これらの事業を連携させることで、例えば、教育事業で育成したデジタル人材を、人材マッチング事業を通じて投資先スタートアップ企業に紹介し、投資先のバリューアップに貢献するなど、具体的なシナジーを創出しています。 また、人材育成と働き方改革にも力を入れている点も強みです。最新のスキルや情報を社員が身につけられる環境を整備し、週1回のオフィス出社以外は在宅勤務を可能とする柔軟な働き方を導入しています。さらに、在宅勤務を支援する手当や、オフィス近隣居住者への住宅補助を提供するなど、従業員の働きがいを重視した制度を設けています。 財務面では、自己資本比率が高く、安定した経営基盤を持っていることも強みとして挙げられます。株主への利益還元にも積極的であり、DOE4%または連結配当性向50%のいずれか大きい金額を配当額とする配当政策を実施しています。

弱み

株式会社ユナイテッドの弱みとして、まず事業運営上のリスクが挙げられます。人材マッチング事業では、業務委託契約を多用しており、偽装請負とみなされるリスクが存在します。このため、労務管理や事業運営上の独立性を確保する体制を整えているものの、内部管理の不備などにより法令違反が発生した場合、事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、投資事業では、投資先の業績悪化や経営問題による保有有価証券の評価損計上が業績や財政状態に重大な影響を与えるリスクがあります。特に、創業初期の企業への投資は回収までに長期間を要する傾向があり、株式公開や事業譲渡の実現時期を正確に予測することが困難であるため、投資回収の不確実性が課題となります。 アドテク・コンテンツ事業では、個人情報保護に関する法規制の変更が事業に大きな影響を与える可能性があります。越境データに関する国際ルールの整備が進む中で、個人情報の取り扱いに関する法律が変更された場合、事業運営や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、アドフラウドや不適切な広告表示への対応も課題であり、これらの問題への対応に不備が生じた場合、顧客への損害補填が発生し、業績に影響を与える可能性があります。さらに、広告配信を外部の事業者に委託しているため、当該事業者の方針転換や取引条件の変更によって事業継続が困難になるリスクも存在します。 コンプライアンス面では、人材マッチング事業が職業安定法の規制を受け、投資事業が金融商品取引法や投資事業有限責任組合契約に関する法律の規制を受けており、法的規制を遵守する必要があります。また、企業秘密や個人情報の取り扱いについても、情報漏洩やシステム障害のリスクがあり、これらのリスクが現実化した場合、業績や信用に影響を与える可能性があります。知的財産権侵害のリスクも存在し、第三者の権利を侵害した場合、訴訟や使用差止請求などにより、多額の費用や時間がかかる可能性があります。 業績面では、売上高が減少傾向にあり、当連結会計年度では前年同期比で4.3%減少しています。また、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益も減少しており、特に親会社株主に帰属する当期純利益は42.8%減と大幅な減少となっています。これは、投資事業において保有先株式の売却を抑制したことが主な要因とされています。 セグメント別の業績を見ると、教育事業、人材マッチング事業、アドテク・コンテンツ事業も利益が減少しており、投資事業の利益減少を補うには至っていないことがわかります。 これらのリスクや業績の変動は、同社が成長を維持するために克服すべき課題と言えるでしょう。