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フルッタフルッタ
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企業分析
強み
フルッタフルッタの最大の強みは、アサイーをはじめとするアマゾンフルーツの専門性と、アグロフォレストリーへの取り組みです。同社は、ブラジル農務省が定める最上級グレードであるグロッソのアサイーのみを使用しており、高品質なアサイー製品を提供できる点が強みです。また、CAMTAとの長年の信頼関係に基づき、安定的なアサイーの供給を確保しており、契約は自動更新されるため、長期的な供給安定性も確保されています。 さらに、アグロフォレストリーという持続可能な農法を実践することで、環境に配慮した事業運営を行っていることも強みです。同社は、アサイーの輸入販売だけでなく、アグロフォレストリーを中心としたサステナブルマッチングプラットフォームの構築を目指しており、環境問題への貢献も視野に入れています。 製品開発においては、アサイーの新たな価値訴求にも取り組んでおり、代替肉の原料としての活用など、アサイーの可能性を広げています。また、栄養成分分析にも注力し、アサイーの機能性を科学的に証明することで、製品の付加価値向上を目指しています。これらの取り組みを通じて、健康志向や本物志向の消費者ニーズに応えることができています。
弱み
フルッタフルッタの弱みとしては、経営の安定性と財務基盤の脆弱性が挙げられます。同社は、継続的な営業損失と経常損失を計上しており、自己資本比率も不安定な状況です。また、営業活動によるキャッシュフローもマイナスとなっており、事業継続には不確実性が認められています。 売上高におけるアサイーへの依存度が高いことも弱みの一つです。同社は、売上高の6割以上をアサイー関連事業に依存しており、アサイー市場の変動や消費者の嗜好の変化によって業績が大きく影響を受ける可能性があります。アサイー以外の製品開発にも取り組んでいますが、まだ事業の多角化は十分とは言えません。 組織規模が小さく、内部管理体制や業務執行体制が脆弱な点も課題です。取締役や従業員数が少なく、人員確保が追いつかない場合、業務遂行に支障が生じる可能性があります。また、株式の希薄化リスクも抱えており、新株予約権の行使によって株式価値が希薄化し、株価に悪影響を与える可能性があります。 さらに、原材料の供給面におけるリスクも存在します。同社は、CAMTAからのアサイー仕入を前提として事業活動を行っており、CAMTAとの関係変化や取引縮小、価格引き上げ、自然災害などが発生した場合、事業継続に大きな影響が出る可能性があります。