強み

ローソンの強みは、多様な事業ポートフォリオと、それぞれの事業における強固な基盤にあります。 国内のコンビニエンスストア事業では、全国的な店舗ネットワークと長年の運営ノウハウを活かし、地域密着型の店舗展開を進めています。また、商品開発力においても強みがあり、消費者のニーズに応じた商品の刷新や、健康志向に対応した商品の開発に力を入れています。 デジタル技術の活用も進めており、グループ内のデータ活用や、スマホATMなど新しいサービスを提供することで、顧客利便性の向上を図っています。 エンタテインメント関連事業では、映画館運営のノウハウを活かし、高付加価値な劇場施設の展開や、映画以外のコンテンツ上映など、事業の多角化を進めています。 金融関連事業においては、ローソン銀行がATMネットワークを基盤に、リテール金融サービスの提供や提携金融機関の拡大を進め、年間36億人以上の店舗来店者を対象に、顧客ニーズに応じた金融サービスを展開しています。 海外事業では、中国で積極的な店舗展開を行っており、メガフランチャイズ契約やエリアライセンス契約により出店エリアを拡大しています。2023年8月には中国で6,000店舗を突破し、2025年度には10,000店舗展開を目指しています。 さらに、多様な店舗形態を展開しており、ヘルスケア強化型店舗、介護拠点併設型店舗、病院内コンビニエンスストア（ホスピタルローソン）など、様々な顧客のニーズに応じた店舗展開を行っています。 人材育成にも力を入れており、「女性社員キャリア開発研修」や「女性社員選抜型リーダーシップ研修」など、女性社員を対象とした研修を実施し、女性が働き続けられる会社を目指しています。また、男性の育休取得を促進し、性別に関わらず働きやすい職場づくりに取り組んでいます。 健康経営にも注力しており、社員の健康増進を「自分事」として認識させ、生活習慣の見直しをサポートしています。FC加盟店オーナーの健康増進も重要なテーマと捉え、健康診断の受診補助制度や健康サポートデスクの設置などを行っています。 これらの取り組みは、ローソンの事業ポートフォリオの多様性、顧客ニーズへの対応力、そして社会への貢献度を高めています。

弱み

ローソンの事業における潜在的な弱みとしては、以下の点が挙げられます。 競争激化が一つの課題であり、コンビニエンスストア業界はもちろん、ドラッグストアやスーパーマーケットなど、他業態との競争も激化しています。また、事業環境の変化への対応も求められており、新型コロナウイルス感染症のような予期せぬ事態や消費者のライフスタイルの変化に対して迅速に対応できなければ、業績に影響を与える可能性があります。 災害リスクも無視できません。地震などの災害による店舗への損害や事業中断のリスクがあり、事業継続のための対策が重要です。また、食品の安全に関するリスクも存在し、店内調理品やプライベートブランド食品で食中毒や異物混入が発生した場合、顧客の信頼を損なう可能性があり、業績に影響を与える恐れがあります。 海外事業、特に中国での店舗展開は急速に進んでいますが、各国の法規制や文化の違い、地政学的なリスクなど、不確実な要素も多い点が懸念材料です。さらに、少子高齢化が進む中で、店舗運営を担う人材の確保や育成が課題となる可能性があります。 フランチャイズ契約におけるリスクも存在し、加盟店との関係性や契約解除条件が影響を及ぼすことがあります。加えて、デジタル化が進む中で、システムリスクもあります。情報システムの開発や運用におけるリスク、情報セキュリティに関するリスク、システム障害や情報漏洩のリスクも考慮しなければなりません。 財務面では、為替レートの変動や金利変動、株価変動リスクが影響を及ぼす可能性もあります。店舗オペレーションの効率化も継続的な課題であり、加盟店の利益向上を目指した取り組みや廃棄ロスの削減、水道光熱費の抑制が求められます。 最後に、リスク管理体制の強化が求められます。事業リスクへの対応を徹底し、リスク発生時には適切な対応と改善ができる体制の構築が重要です。 これらのリスクを管理し、適切な対応策を講じることが、ローソンの持続的な成長にとって不可欠です。