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双日
双日 オルタナティブデータ
双日 株主総会議案データ
双日について
強み
双日株式会社の強みは、まず、同社は幅広い業界での知見と接点を活かし、付加価値の高い領域へ積極的に展開することで、事業ポートフォリオの変革を図り、事業価値の最大化を目指しています。事業ポートフォリオの変革は、既存の事業領域を基盤とした「塊」を構築し、収益性の高い大規模投資を実行することによって進められます。このアプローチにより、同社は市場の変動に柔軟に対応し、事業の競争力を維持しています。 また、人材戦略においては、「自らの意思で挑戦・成長し続ける多様な個」「多様な個の力を最大化するミドルマネジメントの強化」「環境変化を先読みした機動的な人材配置・抜擢」の3点を基本方針として掲げ、事業創出力と事業経営力の強化を目指しています。特に、デジタル人材の育成に力を入れており、全総合職の50%程度を応用人材として育成し、そのうち10%程度をエキスパートとして育成することを目標に掲げています。 さらに、データサイエンスを活用した人材戦略を推進し、人材データを多角的・多面的に分析して、データドリブンな人材戦略を実行しています。この取り組みにより、同社は市場の変化に対応できる柔軟で優れた人材を育成しています。 これらの要素から、双日の強みは、多岐にわたる業界での経験に基づいた事業ポートフォリオの変革力、変化に対応できる人材育成力、そしてデジタル技術とデータに基づいた意思決定にあると考えられます。これらの強みが、同社の競争力を支える重要な要素となっています。
弱み
双日株式会社の弱みについて、まず、市場リスクへの露出が挙げられます。総合商社として、為替変動リスク、金利変動リスク、商品価格変動リスク、株価変動リスクなど、多岐にわたる市場リスクにさらされています。これらのリスクに対するヘッジ策は講じられていますが、予期しない市場の変動が経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性は避けられません。特に外貨建ての取引が多いため、為替変動の影響を受けやすい点が懸念されます。 次に、信用リスクも重要な要素です。取引先の破綻などにより債権が回収不能になるリスクがあります。債権査定制度や貸倒引当金の計上など、リスク管理策は整備されていますが、これらのリスクを完全に回避することはできません。 さらに、事業投資リスクも存在します。企業買収や新規事業会社設立といった投資には、計画どおりに収益を得られなかったり、投下資本を回収できなかったり、事業撤退時に損失を出す可能性があります。投資基準を設けて管理していますが、投資判断の誤りや事業環境の変化により損失が生じる可能性があります。 加えて、カントリーリスクも考慮する必要があります。双日は複数の国・地域で事業を展開しており、各国の政治・経済・法制度・社会情勢の変化が、事業活動に影響を与えるリスクを抱えています。カントリーリスクヘッジ策も講じていますが、完全に回避することは難しいとされています。 法務リスクやコンプライアンスリスクも存在します。訴訟や仲裁、法的手続きのリスク、また国内外の法令・規制に違反するリスクがあります。コンプライアンス体制を整備していますが、事業活動におけるリスクを完全に排除することはできません。 最後に、システム・情報セキュリティリスクも重要な課題です。サイバー攻撃や情報漏洩などのリスクがあり、これらのリスクに対する対策を継続的に強化する必要があります。 これらのリスクは、双日株式会社の事業活動に伴う潜在的な弱みと言え、これらのリスクを適切に管理し軽減することが、同社の持続的な成長にとって不可欠です。