強み

株式会社あじかんの強みは、「製造直販」の販売スタイルと、技術力を核とした研究開発力、そして独自の「コールドチェーン・システム（低温流通体制）」にあります。これらの強みにより、顧客ニーズへの迅速かつ確実な対応と、商品の「品質と安全」を確保しています。業務用食品事業においては、中食市場を中心に安定した成長を維持しており、長年培ってきたノウハウと顧客との信頼関係が強みとなっています。また、ヘルスフード事業では、健康志向の高まりを捉え、独自の商品開発力で市場を開拓しています。海外事業においては、特に北米、オセアニア、香港、シンガポールなどで販売を拡大しており、グローバルな展開も強みの一つです。さらに、ダイバーシティ（多様性）マネジメントを重視し、多様な人材が活躍できる職場環境の整備に努めています。これらの強みを活かし、安定した収益構造を確立し、持続的な成長を目指しています。2024年3月期の売上高は前年度を大きく上回る実績を上げており、その収益力も強みと言えます。

弱み

株式会社あじかんの弱みとしては、まず外部環境の変化に影響を受けやすい点が挙げられます。特に、原材料の価格変動や為替相場の変動は、収益に大きな影響を与える可能性があります。同社は、鶏卵や干瓢、椎茸、ごぼうなどの農作物、魚肉すり身などを主要な原材料としており、これらの価格変動や調達量の変動は直接的に業績に影響します。また、海外からの輸入品も扱っており、為替相場の変動リスクにも晒されています。これらのリスクをヘッジするために為替予約などの対策を講じていますが、完全に排除することは難しい状況です。さらに、中食業界や取引先の経営状態、販売政策の変化も、販売機会や販売価格に影響を与える可能性があります。また、国内の少子高齢化は、市場規模の縮小や労働力不足といった課題をもたらす可能性があり、新たな成長戦略の展開が求められます。ヘルスフード事業においては、通信販売・市販ともに、外部要因の影響により、売上が減少する局面も見られます。これらの課題に対し、同社は収益構造改革を推進し、新たな価値創造を目指していますが、外部環境の変化に迅速に対応しつつ、収益構造を早期に確立することが喫緊の課題となっています。