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ラサ商事
ラサ商事 オルタナティブデータ
ラサ商事 株主総会議案データ
ラサ商事について
強み
ラサ商事株式会社の強みは、多岐にわたる事業セグメントとその専門性にあります。資源・金属素材関連では、ジルコンサンドの安定供給体制を確立しており、アイルカ社との総販売代理店契約により、安定した商品確保を実現しています。また、チタン素材やアルミナの輸入拡大にも注力しています。産機・建機関連では、顧客ニーズに応じた流送機器の販売・メンテナンスを行い、国内外の多くの機械メーカーと総販売代理店契約を結び、特にワーマンポンプが60年以上にわたり耐食・耐磨耗ポンプでトップシェアを維持しています。 環境設備関連では、独自の水砕スラグ製造設備「ラサ・システム」の開発に取り組んでおり、新技術の開発も進めています。プラント・設備工事関連では、近隣事業所の定期修繕工事を取り込み、大型工場を所有する利点を活かし、新規プラント建設にも着手しています。さらに、化成品関連では、自動車、建材、電気、電子分野など多岐にわたる業界に素材を提供しています。 これらの事業活動を支えるため、リスクマネジメントの徹底とコンプライアンスの強化に注力し、財務基盤の強化や自己資本の充実も進めています。また、高度な商品知識や技術力を持つ人材の育成に力を入れており、グループ会社との連携を強化してシナジー効果を高めることにより、事業拡大を目指しています。 これらの強みを活かし、ラサ商事株式会社は、専門商社の枠を超えて、社会インフラを支える付加価値創出企業として成長することを目指しています。
弱み
ラサ商事株式会社の弱みとして、まず、特定の製品への依存度が高い点が挙げられます。特に、ジルコンサンドは、その大半をオーストラリアのアイルカ社から輸入しており、同社との関係や採掘量の変動に影響される可能性があります。また、海外からの輸入依存もあり、国内外の経済動向や設備投資動向、為替リスクに左右されやすいという課題があります。 次に、事業の季節変動性も弱みです。産機・建機関連、環境設備関連、プラント・設備工事関連の売上は第4四半期に偏重する傾向があり、利益も同様に第4四半期に集中しています。そのため、四半期ごとの業績にばらつきが生じやすく、安定的な収益確保に課題があります。 また、一部の事業セグメントにおける課題も見られます。資源・金属素材関連では、中国の不動産不況やサプライチェーンの混乱により、取扱原料の需要が低迷し、減収減益の影響を受けています。化成品関連では、生産拠点の海外移転に伴い、国内生産量や消費量が減少し、国内企業との関係強化が必要です。環境設備関連では、バイオガス発電案件が一巡し、新規計画の具体化に時間がかかっており、既存商品に付加価値を与える新技術の開発が求められています。 さらに、自然災害や事故、テロなどの予測不可能な事態が発生すると、インフラや特定の商品の依存先に壊滅的な影響が及び、業績に大きなダメージを与える可能性があります。また、設備に被害が発生し、再構築が必要になった場合にも業績悪化のリスクがあります。 これらの弱みを克服するために、同社はジルコンサンドの安定供給体制の確立と適正な在庫管理、新たな資源関連素材の開拓、ポンプ効率の改善、新技術の開発、環境問題に対応する海外機械メーカーとの提携、脱炭素化への取り組みを進めています。また、時間外労働の短縮や、ITツールの導入による効率化も積極的に取り組んでいます。