強み

トゥエニーワンレイディ株式会社の強みは、100年の歴史を持つ「洋菓子のヒロタ」ブランドを中心としたスイーツ事業です。同社グループは、洋菓子、和菓子、ケーキ・焼菓子と幅広いジャンルの製造技術を有しており、それぞれの子会社が独自の強みを持っています。株式会社洋菓子のヒロタは、長年の歴史に裏打ちされたオリジナルシュークリーム・シューアイスという主力商品に加え、シーズンごとの新商品提案を通じて、顧客の期待に応える商品開発力を持っています。また、直営店舗と卸売りの両方を展開することで、幅広い顧客層にアプローチしています。株式会社あわ家惣兵衛は、手づくりながら確かな生産技術と、キャラクター商品やイベント商品等の優れた商品企画力を持っており、地域に根ざした企業として地域貢献を含めた提案を積極的に行っています。株式会社トリアノン洋菓子店は、パティシエによる優れた製造技術を持ち、顧客の期待に応えられる品揃えを実現しています。さらに、グループ3社が連携して商品開発・製造・販売体制を強化しており、洋菓子のヒロタ創業100周年を機に、店舗環境の整備や限定商品の販売など、積極的な施策を進めることで、企業ブランドと商品認知度の向上に一定の評価を得ています。これらの実績が新規事業開発につながる見通しです。また、自社物流体制の構築により、物流費用の低減にも努めています。

弱み

トゥエニーワンレイディ株式会社の弱みとして、いくつかの重要な点が挙げられます。まず、営業キャッシュフローがマイナスのままであることです。2024年3月期には営業損失、固定資産の減損損失計上し、債務超過に陥るなど、財務状態に深刻な影響が出ています。これにより、継続企業の前提に疑義が生じている状況です。 次に、売上原価率の上昇や販売費・一般管理費の増加が収益に悪影響を与えています。また、価格改定の遅れも収益改善の足かせとなっています。直営店舗の拡大に伴い、人件費が増加しており、さらに人材不足が経営に重くのしかかっています。製造部門では機械化を進めているものの、材料費の高騰も経営の圧迫要因となっています。 また、小規模な組織であるため、内部管理体制に不安があり、この点もリスク要因です。販売体制の強化や新商品の開発を進めているものの、既存事業の収益改善が急務となっています。新店舗の立て直しや、洋菓子のヒロタ100周年仕様の商品供給計画の遅れなど、事業展開にも課題が散見されます。 さらに、市場環境の変動や同業他社との競争の激化も業績に影響を与える可能性があります。これらの課題を解決し、収益改善を図ることが、同社の持続的成長に向けた鍵となります。