4023
クレハ
決算月:
3月
クレハ オルタナティブデータ
クレハ 株主総会議案データ
クレハについて
強み
クレハの強みは、多岐にわたる事業ポートフォリオと長年培った技術力にあります。機能製品事業では、PPS樹脂やPGA樹脂などの高機能樹脂、炭素繊維といった先端素材を扱っており、特にPGA樹脂はシェールオイルやガスの掘削用途で需要が伸びています。化学製品事業においては、独自の技術を基盤とした医薬品や農薬の開発・製造が行われており、中でも慢性腎不全治療剤「クレメジン」は安定した売上を維持しています。 樹脂製品事業では、家庭用ラップ「NEWクレラップ」のような製品で高いブランド力を確立しており、業務用食品包装材でも一定の市場シェアを占めています。さらに、積極的な海外展開により、グローバル市場での成長が見込まれています。加えて、研究開発力にも優れ、新技術や新製品の開発に積極的に取り組む姿勢が、競争優位性を支える要因となっています。
弱み
クレハの弱みとして、特定事業への依存度の高さが挙げられます。特に機能製品事業では、リチウムイオン二次電池用バインダー向けフッ化ビニリデン樹脂の売上減少が業績に大きな影響を与えており、市場環境の変化や主要顧客の動向に左右されやすい構造が課題となっています。また、化学製品事業では売上が増加しているものの、研究開発費の増加が営業利益の低下につながっており、利益率の改善が求められています。 さらに、全体としてコスト削減や業務効率化の取り組みが必要であり、これらの課題への対応が業績向上の鍵となります。加えて、従業員数の減少傾向が見られ、人材の確保や育成が中長期的な課題として重要視されています。これらの要因は、競争力の維持と成長を目指す上で解決すべきポイントといえるでしょう。