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第一稀元素化学工業


業種:
1次化学
従業員数パッケージプラン
月額: 4,400

Metrics

従業員数

データ粒度:month

従業員数(子会社を含む)


企業分析

強み

第一稀元素化学工業株式会社の強みは、長年にわたって培ってきたジルコニウム化合物の精製、酸化ジルコニウムの凝集制御、および他元素との複合化技術といったコア技術にあります。これらの技術を基盤に、多岐にわたる特性を持つジルコニウム化合物を製造し、幅広い分野の顧客ニーズに対応できる製品を開発・提供しています。特に、半導体・エレクトロニクス、エネルギー、ヘルスケアといった成長分野に注力しており、これらの分野での実績と知見が強みとなっています。 また、研究開発体制の強化も強みの一つです。新設された研究開発センターでは、新製品開発と新規用途開拓を目的とした研究開発活動が行われており、大学や研究機関との共同研究も積極的に行っています。知的財産権の取得にも力を入れており、多くの特許を保有しています。さらに、顧客との共同研究開発や技術協力を通じて、新たな製品開発や事業創出にも積極的に取り組んでおり、顧客との良好な関係を維持・強化しています。 加えて、同社は多様な人材が活躍できる基盤づくりにも注力しています。女性活躍の推進、人材の国際化、若手人材の積極登用を推進しており、多様な働き方を促す制度の拡充、活躍を推進する教育・研修を実行しています。また、フラットでフランクに話ができる社風も強みとして挙げられ、従業員が主体的に行動し、チャレンジを促進する風土づくりに取り組んでいます。

弱み

第一稀元素化学工業株式会社の弱みとして、まず、特定分野への依存が挙げられます。同社はジルコニウム化合物に特化しており、売上高の多くを特定の分野に依存している可能性があります。特に、2024年3月期の連結会計年度では、一部顧客での生産調整による販売減少の影響を受け、営業利益が大幅に減少しました。また、原材料の市場価格変動による販売価格への影響も課題です。特に、基盤分野においては、原材料の市場価格変動に伴う販売価格の上昇が売上高に影響を与えています。 次に、サプライチェーンの脆弱性も弱みの一つです。ジルコニウム中間体であるオキシ塩化ジルコニウムの生産が中国に偏在しており、その影響を受けやすい状況にありました。同社はベトナムでの生産を開始しましたが、新工場での設備上の問題が発生しており、フル操業開始時期が遅れる可能性もあります。 さらに、財務面での課題も見られます。2024年3月期の業績は、売上高は前期比微減、営業利益、経常利益は前期比大幅減となっています。これは、前期に享受した在庫販売効果が剥落したことや、一部顧客での生産調整の影響が原因です。また、設備投資によるキャッシュフローの減少も課題です。 その他、従業員数の増加も課題として挙げられます。ベトナム子会社における新工場建設に伴い従業員数が大幅に増加しましたが、それに伴う組織運営や人材育成も重要な課題となっています。