No Image

4192

スパイダープラス


従業員数パッケージプラン
月額: 4,400

Metrics

従業員数

データ粒度:month

従業員数(子会社を含む)


企業分析

強み

スパイダープラス株式会社の強みは、建設業界に特化したDXサービス「SPIDERPLUS」を提供している点にあります。同社の主力製品である「SPIDERPLUS」は、現場監督の施工管理業務を効率化するための様々な機能を備えており、特に図面管理機能は建設現場での頻繁な図面更新に対応し、業務効率化に貢献しています。顧客への導入効果に関する調査では、「SPIDERPLUS」の活用により1日2.5時間の業務効率化に繋がるとの結果が出ています。 また、同社は10年以上にわたりサポート体制を強化しており、顧客の様々なDXニーズに応えることができる機能群と充実したサポート体制が、製品導入の大きな理由の一つとなっています。この手厚いサポート体制は、建設業界というデジタル化が遅れている分野において、顧客がサービスを導入しやすく、継続利用を促進する上で重要な要素です。 さらに、同社は知的財産権を競争優位の源泉と認識し、知的財産管理体制を強化しています。この知的財産権の保護に対する取り組みは、同社の技術力やサービスを模倣から守り、長期的な競争力を維持する上で重要です。 加えて、同社はサブスクリプションモデルを採用しており、顧客のサービス導入後から数年かけて導入ID数増加やオプション利用の拡大を推進しています。これにより、安定的な収益基盤を築き、顧客との長期的な関係を構築することが可能です。 これらの強みに加え、建設DXに特化したセールス部門の構築・強化、顧客ニーズを現場から吸い上げる体制も、同社の成長を支える重要な要素となっています。また、内部管理体制の強化にも注力しており、事業規模や成長ステージに合わせたバックオフィス機能の拡充や、経営の公正性・透明性を確保するための取り組みも進めています。 現在提供している「SPIDERPLUS」は10年以上の改修を続けてきたことでシステムが複雑化しているため、リニューアル版「SPIDERPLUS」の開発に着手しており、更なる機能拡充と利便性向上を目指しています。このリニューアルは、顧客への更なる価値提供と、今後のDXニーズへの対応を可能にすると期待されています。

弱み

スパイダープラス株式会社の弱みとして、まず事業規模拡大に伴う先行投資による損失が挙げられます。第23期から第25期にかけて、経常損失と当期純損失を計上しており、特に当期純損失は第25期に463,354千円に達しています。これは、事業拡大のために人件費などの先行投資を積極的に行っていることが原因です。 また、システムが複雑化していることも弱みの一つです。「SPIDERPLUS」は10年以上にわたり改修を重ねてきた結果、システムが複雑化し、機能開発や改善に多くの開発工数を要するようになっています。このため、建設業界の多岐にわたる開発要望に迅速に対応することが難しくなっていました。この課題に対応するため、リニューアル版の開発を進めていますが、リニューアルが遅れた場合には、事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 さらに、技術革新への対応も課題です。クラウドサービスを取り巻く技術革新のスピードは非常に速く、常に最新の技術ノウハウを獲得し、開発プロセスに取り入れていく必要があります。もし技術的な知見やノウハウの獲得が困難になった場合や、競合他社がより優れたサービスを展開した場合には、競争力が低下するリスクがあります。 加えて、特定の人物への依存もリスクとして存在します。創業者の伊藤謙自氏が代表取締役社長であり、大株主として経営方針や事業戦略の立案・決定において重要な役割を果たしており、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めているものの、同氏が経営執行を継続できなくなった場合には、経営に影響が出る可能性があります。 その他、人材の確保と育成も課題です。優秀な人材の確保、育成、定着は重要な課題であり、積極的な採用活動や人事評価制度の整備などを行っていますが、必要な人材が十分に確保できない場合や、採用後の人材流出が進んだ場合には、経営に影響を与える可能性があります。 システムリスクも無視できません。同社は、通信ネットワークや外部クラウドサーバーに依存しており、これらのシステムが停止した場合、顧客への損害や追加費用負担、ブランドの毀損につながる可能性があります。