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ハリマ化成グループ


業種:
松やに
従業員数パッケージプラン
月額: 4,400

Metrics

従業員数

データ粒度:month

従業員数(子会社を含む)


企業分析

強み

ハリマ化成グループの強みは、パインケミカル事業を核とした多角的な事業展開にあります。松やに由来のロジン、脂肪酸、テレピン油、粗トール油などの再生可能資源を有効活用し、化学素材を製造する技術力が基盤です。長年の経験と技術力を活かし、樹脂・化成品、製紙用薬品、電子材料など幅広い分野で製品を提供しています。また、グローバル展開を積極的に進めており、世界11カ国に製造拠点を持ち、海外売上高も大きいです。特にローター社は世界7カ国に拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。さらに、研究開発にも注力し、デジタル技術を活用したものづくりとDX体制を推進しており、新製品開発による新市場参入を目指しています。具体的には、ロジンや脂肪酸の組成制御、水系樹脂、紙素材に機能性を付与するバリアコート剤などの開発に注力しています。また、顧客との関係を重視し、特定顧客との事業提携や関係強化を図るために株式を保有しています。

弱み

ハリマ化成グループの弱みとして、原材料価格の変動リスクが挙げられます。ロジン、粗トール油、石油化学製品などの原材料価格は市況に左右されやすく、価格変動は業績に影響を与える可能性があります。また、海外子会社の業績がグループ全体の収益に大きく影響するため、欧州の粘接着剤用樹脂、印刷インキ用樹脂の出荷量減少による減収が報告されています。さらに、生産活動における事故リスクも存在し、爆発や有害物質の漏洩などは事業継続に大きな影響を与える可能性があります。気候変動リスクも重要な課題であり、異常気象による製造設備の毀損や、原材料である松の生育への影響などが懸念されています。また、法規制リスクも存在し、事業展開する各国の法規制の改正は業績に影響を及ぼす可能性があります。グループ全体の自己資本比率が低下傾向にあり、2023年度末には37.8%まで減少しています。