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有機合成薬品工業


業種:
製薬
従業員数パッケージプラン
月額: 4,400

Metrics

従業員数

データ粒度:month

従業員数(子会社を含む)


企業分析

強み

有機合成薬品工業株式会社の強みは、多岐にわたるファインケミカル製品の製造技術と、それに基づく安定した収益基盤にある。同社は、アミノ酸、化成品、医薬品という異なる分野で事業を展開しており、各分野で専門性の高い製品を提供できる。特に、海外市場への展開に強みを持っており、輸出売上は全売上の44.4%を占めている。医薬品原薬の製造にも力を入れており、ジェネリック医薬品原薬や新薬(治験薬を含む)の原薬・重要中間体の製造を行える技術力を持っている。また、研究開発にも注力しており、高付加価値な新製品の創出を目指している。加えて、同社は1949年6月結成以来、穏健な組合活動を継続しており、労使間の信頼関係が厚い。さらに、財務状況も安定しており、自己資本比率は50%を超え、2024年3月期には売上高、経常利益、当期純利益ともに過去最高を記録するなど、収益性が向上している。これらの強みを活かし、同社は中期経営計画において、主要製品の売上拡大と新製品の導入により、今後10年間の成長基盤を築くことを目指している。

弱み

有機合成薬品工業株式会社の弱みとして、まず特定の大口取引先への依存度が高い点が挙げられる。取引上位10社で売上の65.6%を占めており、これらの企業との取引条件の変更や契約解除は、業績に大きな影響を与える可能性がある。また、原材料価格の変動リスクにも晒されており、原油やナフサ価格の動向、並びに一部取引先への依存が、収益性を左右する要因となっている。さらに、食品添加物分野では価格競争が激化しており、海外製品の品質向上も相まって、価格維持が難しい状況にある。生産拠点が常磐工場の一箇所に集中しているため、自然災害が発生した場合、事業継続に支障をきたすリスクがある。加えて、半導体向け製品の販売が減少しており、特定の製品分野に依存した経営からの脱却が求められている。キャッシュフローも不安定で、営業活動によるキャッシュフローは変動があり、投資活動によるキャッシュフローは継続的にマイナスとなっている。これらの課題に対し、同社はコストダウンや価格転嫁、新規取引先の開拓、新製品の開発などを通じて、リスクの低減を図る必要がある。