強み

テルモ株式会社の強みは、多岐にわたる医療分野での製品開発力とグローバルな事業展開力です。同社は、心臓血管、メディカルケアソリューション、血液・細胞テクノロジーといった専門性の高い分野で、高度な技術とノウハウを蓄積しており、それぞれの分野で独自の製品を開発・提供しています。また、海外展開にも積極的であり、グローバルな医療ニーズに対応できる体制を構築しています。製品の販売においては、顧客との長期的な関係を重視しており、代理店との連携を強化しています。さらに、同社は、安定した財務基盤を有しており、積極的に利益を再投資することで持続的な成長を目指しています。また、研究開発への投資も積極的であり、技術革新を推進する姿勢が競争優位性を維持しています。加えて、コーポレート・ガバナンスの体制も整備されており、経営の透明性と客観性を高めるための様々な取り組みを実施していることも強みと言えるでしょう。これらの強みが組み合わさることで、テルモは医療機器・医薬品市場において確固たる地位を築いています。

弱み

テルモ株式会社の弱みとしては、まず、外部環境の変化に影響を受けやすい点が挙げられます。具体的には、為替変動リスクや金利変動リスクといった市場リスクに晒されており、これらの影響によって収益が変動する可能性があります。また、医療機器・医薬品業界特有の規制や法改正に常に対応していく必要があり、そのためのコストがかさむことも懸念点です。さらに、同社は海外展開を積極的に進めていますが、地域ごとの市場特性や法規制、文化の違いに対応する必要があり、事業運営において複雑性が増している面も否定できません。また、M&Aなどによる事業拡大も行っていますが、のれんの減損リスクも存在します。加えて、事業規模の拡大に伴い、組織の複雑化が進んでいる可能性も考慮すべきでしょう。具体的には、内部統制システムの継続的な見直しやリスク管理体制の強化が必要になるでしょう。競争環境においては、国内外の競合他社との競争激化も想定され、競争優位性を維持するための継続的な努力が必要となります。