4615 神東塗料

神東塗料株式会社は1901年に神戸で創業した塗料メーカーで、1933年に東洋塗料製造株式会社と合併し、現在の社名となりました。塗料事業を中核として、連結子会社を通じて塗料の製造・販売を行い、また化成品事業も展開しています。顧客のニーズに応じた製品・技術を提供することを最優先しており、特に自動車を含むインダストリアル分野に注力しています。 同社は品質管理体制の強化に取り組んでおり、品質保証・品質管理部門の増強や社内規定の見直しを進めています。また、コンプライアンス研修を充実させ、企業風土の改善にも力を入れています。しかし、過去には品質に関する不適切行為が発覚し、その再発防止策に注力しています。 2025年度の中期経営計画では、売上高の拡大よりも企業風土の改善と顧客からの信頼回復を最優先としており、生産性向上、業務の標準化、組織の簡素化を通じて利益率向上を目指しています。また、同業他社との協業も検討しています。 同社は人材育成と働きやすい環境整備にも力を入れており、通年採用を実施し、多様な人材を確保するとともに、グローバル人材の育成にも取り組んでいます。さらに、安全衛生を企業活動の根幹と捉え、グループ全体で事故や災害の防止に努めています。 ただし、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象が存在しており、その解消に向けた取り組みを進めています。具体的には、販売価格の是正、固定費の削減、資産売却などを行い、キャッシュ・フローの改善を図っています。また、金融機関からの支援も得ており、財務制限条項の変更契約を締結しています。