No Image

4914

高砂香料工業


業種:
香料
従業員数パッケージプラン
月額: 4,400

Metrics

従業員数

データ粒度:month

従業員数(子会社を含む)


企業分析

強み

高砂香料工業の強みは、長年にわたり培ってきた技術力とそれを基盤とした事業シナジーにあります。同社は、不斉合成、触媒反応、フロー連続などの技術を駆使して、ファインケミカル事業を支えています。これらの技術を基盤として、4つの事業を有機的に結合させることで、競合他社にはない独自のシナジー効果を発揮しています。また、消費者の多様な嗜好性を深く理解し、それを活かす創香の経験やノウハウも同社の強みです。同社は、顧客の商品開発を強力に支援するための創香に関する経験と技術的な蓄積を有しています。少量多品種かつ変化の激しい香料市場において、顧客の要望に迅速に対応するための生産・供給体制も確立しています。さらに、同社製品は、その性格上非常に厳しい安全性が求められますが、関連法令はもとより、厳格な社内基準をも満たす高い品質と安全性を維持するノウハウを長年にわたり蓄積しています。加えて、グローバルに経営資源を有効活用できる組織体制も強みの一つです。同社は、国内外に研究開発拠点や生産拠点を持ち、グローバル市場のニーズに対応できる体制を整えています. これらの強みは、同社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を支えています。

弱み

高砂香料工業の弱みとして、明示的に「弱み」と記載されている箇所はないものの、事業等のリスクや株式の大量買付に対する考え方から、いくつかの潜在的な弱みを読み取ることができます。まず、同社は、株式の大量買付等に対して慎重な姿勢を示しており、その理由として、長年にわたり蓄積してきた膨大なノウハウと高い技術力に裏打ちされた独自の事業展開によるシナジー効果の評価が容易ではないこと、また、多品種な香料製品を提供する同社の企業価値の適正な評価が難しいことを挙げています。これは裏を返せば、企業価値や事業シナジーを外部に明確に説明する能力が不足している可能性を示唆しています。また、同社は、4つの事業の一部が売却されるようなことがあれば、各事業分野の有機的結合により実現される大きなシナジー効果が失われるおそれがあると指摘しており、事業間の連携が強固である一方、事業ポートフォリオの柔軟性に欠けるという側面があるかもしれません。さらに、長期的視点に立った研究開発及び品質・安全性に対する継続的な投資が不可欠であるとしており、これらの投資が滞ると技術的基盤が弱体化するリスクを示唆しています。 また、2024年3月期の経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益が大幅に減少しており、業績の変動リスクも認識しておく必要があります。