5277 スパンクリートコーポレーション

株式会社スパンクリートコーポレーションは、スパンクリート（穴あきPC板）の製造・販売を主力業務とする企業グループで、岩瀬プレキャスト株式会社を子会社として構成しています。グループは、スパンクリート事業、不動産事業、プレキャスト事業の3つのセグメントに分かれており、スパンクリート事業では建築用の床、壁、屋根材として利用されるスパンクリートの製造・販売を行っています。不動産事業ではオフィスビルなどの賃貸業を、プレキャスト事業では建設用の柱や梁、バルコニー等のプレキャストコンクリート製品を製造・販売しています。 子会社の岩瀬プレキャスト株式会社は、プレキャストコンクリート製品の製造・販売を担っていましたが、2024年5月15日に破産手続きが開始され、2025年3月期に事業撤退を予定しています。 同社グループは経常利益額と経常利益率を経営指標として重視しており、早期の黒字化を目指していますが、現時点では達成には至っていません。2024年3月期の業績は、売上高20億3500万円、営業損失3億2300万円、経常損失3億500万円、親会社株主に帰属する当期純損失3億100万円と厳しい結果となっています。スパンクリート事業は5期連続の営業損失となっており、経営状況は非常に厳しいものです。 また、同社グループはサステナビリティに関する課題にも取り組んでおり、事業を通じて炭酸ガス排出量の削減や多様な人材が働きやすい環境づくりを目指しています。具体的には、宇都宮工場でのコージェネレーションシステムの導入やコンクリートガラの再利用促進などが行われています。さらに、品質の低下リスク、コンプライアンス、被災リスク、設備の故障リスク、人材育成や人材確保に関するリスクなどについても認識し、それらに対応するための対策を講じています。