強み

アサヒ衛陶グループの強みは、住宅設備メーカーとしての長年の経験と、そこから派生する事業への多角化戦略にあります。基幹事業である衛生陶器事業で培った技術力と品質管理のノウハウを活かし、顧客ニーズに対応した製品開発を可能にしています。また、国内外の調達ルートを確保することで、コスト競争力と供給の安定性を高めています. 事業の多角化により、住宅設備機器事業の市場変動リスクを分散し、収益基盤の安定化を図っています。さらに、アサヒニノス株式会社や山本窯業化工株式会社などの子会社との連携により、住宅設備機器の製造・販売だけでなく、リサイクル事業や建築仕上塗材の開発・販売など、幅広い顧客ニーズに対応できる体制を構築しています。

弱み

アサヒ衛陶グループの弱みとしては、まず海外事業の伸び悩みが挙げられます。海外市場における競争激化や、為替変動の影響などを受けやすく、収益の安定化が課題となっています. また、新規事業であるEVスタンド機器販売事業はまだ立ち上げ段階であり、収益貢献には時間がかかることが予想されます. 経営成績の面では、当期純損失が続いており、自己資本比率の低下など財務状況の悪化も懸念されます. 新型コロナウイルス感染症やウクライナ情勢などの外部環境の変化にも業績が左右されやすく、不確実性の高い状況が続いています. 内部統制の面では、過去に訂正報告書が提出されるなど、開示体制の改善も求められています。