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阪神内燃機工業


従業員数パッケージプラン
月額: 4,400

Metrics

従業員数

データ粒度:month

従業員数(子会社を含む)


企業分析

強み

阪神内燃機工業の強みは、低速4サイクルディーゼルエンジンにおける長年の技術力と、高い燃焼効率および耐久性にあります。特に、同社の主力製品であるオリジナル低速4サイクルエンジンは、低速で燃焼時間が長く、燃料を十分に燃焼させることができるため、燃費が良く、CO2排出量が少ないという特徴を持っています。また、高いトルクを発生させる低速エンジンは、エンジンの長寿命化やメンテナンスコストの削減にもつながっています。 技術革新にも積極的で、世界初の電子制御機関やガスエンジン、メタノール燃料エンジンを開発した実績があります。環境負荷低減に向けた取り組みとして、アンモニアや水素燃料の利用を視野に入れた研究開発を進めています。また、機関モニタリングシステム「HANASYS 5」など、高度な船舶安全管理システムを提供しており、顧客の安全・安心に貢献しています。 さらに、同社は鋳造技術にも強みを持ち、各種鋳物製作サービスや大物部品の精密加工サービスを展開しています。これらは、第2の柱として注力されており、売上拡大に寄与しています。顧客の要望に応じたレトロフィットを含む設備修理サービスも提供し、幅広いニーズに対応できる体制を整えています。 これらの強みを活かし、阪神内燃機工業は国内内航船業界でのシェア拡大を目指すとともに、海外市場、特に東南アジアを中心とした市場の開拓にも注力しています。

弱み

阪神内燃機工業の弱みとして、まず国内内航船業界への偏重による主機関受注減少リスクが挙げられます。内航海運業界では、船舶の大型化により小型船の隻数が減少し、船員の高齢化や不足が慢性化しています。そのため、全体の隻数が減少傾向にあり、また、国内には限られた造船所しかなく、受注競争が激化している状況です。 次に、主力製品である低速4サイクルディーゼルエンジンへの偏重もリスク要因です。船舶分野でも技術の変化が予想され、特にEVシフトが進む自動車業界と同様に、船舶関連技術が衰退する可能性があります。したがって、技術の現状を適切にアピールし、内航船舶業界での共通認識を得るための施策が求められます。 また、人材の採用と育成も課題となっています。技術やノウハウの社内伝承が進んでいないため、事業機会を失うリスクがあります。大学との連携や採用活動の強化、企業の魅力を発信する取り組みが必要です。 さらに、感染症パンデミックの影響も経営上のリスクとなります。もし社内で感染者が多発した場合、操業停止などが経営成績や財政状態に大きな影響を与える可能性があります。 SDGsへの貢献が不十分な場合、企業としての責任を果たせないとみなされ、ビジネス社会での信頼を失うリスクもあります。また、サイバー攻撃による情報漏洩やシステム停止のリスクにも対応が必要です。 さらに、重要な会計上の見積りに注意が必要です。製品保証引当金や受注損失引当金の見積りには不確実性があり、状況変化に伴って翌事業年度の財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。