6042 ニッキ

株式会社ニッキは、5つの事業セグメントを展開しており、それぞれの事業で異なる市場の動向に対応しています。ガス機器事業では、中国市場向けの販売増加が見られ、汎用機器事業では米国市場での在庫調整の影響を受けつつも、円安基調による利益増加がありました。自動車機器事業では、フォークリフト向けキャブレターの販売が増加していますが、電動系新商品の開発費が先行負担となっています。産業機器事業は、のれんの償却負担により営業損失が発生し、不動産賃貸事業では賃貸不動産の譲渡・取得に伴い売上高と営業利益が減少しました。 同社は、売上高営業利益率、売上高経常利益率、自己資本比率、自己資本利益率（ROE）を重要な経営指標として重視し、新規事業の創出を最優先課題として位置づけています。非自動車関連事業の積極的な展開も予定しており、環境問題への配慮として、環境に悪影響を与える物質の削減を考慮した設計・開発を行っています。また、企業買収におけるリスクについても認識しており、買収後の経営方針次第で財政状態や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があるとしています。 企業価値の向上のために、取締役の任期を1年とし、株主への責任を明確にする方針を取っています。また、買収防衛策を導入し、株主に対して適切な判断ができるよう情報提供や検討時間の確保に一定のルールを設けています。従業員に関しては多様な人材の確保を目指しており、現時点では女性や外国人比率の数値目標は設定していません。 さらに、2023年9月1日には株式会社神奈川精工を連結子会社化し、産業機器事業に組み込んでいます。