6147 ヤマザキ

株式会社ヤマザキは、工作機械事業と輸送用機器事業を主な事業とする企業グループです。工作機械事業では、専用工作機械や工作機械用ユニットの開発・製造・販売を手掛けており、輸送用機器事業では、自動二輪車等の変速・制御装置部品やエンジン部品の製造・加工を行っています。同社グループは、工作機械部門で開発した設備を社内生産に使用し、その知見を製品にフィードバックすることで製品のブラッシュアップを図っています。また、個別のニーズに対応できる機械ユニットを標準化・商品化することで、信頼性向上とコスト削減を実現しています。さらに、顧客の計画段階から生産設備の最適化を提案することを重視しています。 近年は、省エネ・省力・省人化製造設備の供給に注力しており、組立、組付、搬送、検査、プレ加工等の自動化を推進し、人材不足の解消と生産性向上に貢献しています。また、ロボットバリ取りシステムなど、環境や労働力不足に配慮した製品の販売も強化しています。 同社グループは、高品質・高付加価値製品の提供を目指し、開発部門を強化し、標準ユニットの拡充や技術の見える化に取り組んでいます。技術革新に対応するため、デザインレビューの実施や独自技術の向上にも力を入れています。 事業の現状としては、輸送機器業界のEV化やカーボンニュートラルの影響を受けており、新規設備投資の抑制が見られる一方で、既存生産ラインの能力アップやメンテナンス需要が高まっています。同社グループは、このメンテナンス需要に対応するため、メンテナンス事業を本格的に展開しています。 また、人材不足という課題に対しては、技能伝承や人材育成の強化、高精度設備の導入による機械化を進めています。SNSなどのソーシャルメディアを活用した採用活動も強化しています。 業績面では、過去数年間の業績は不安定で、売上高は増減を繰り返し、経常利益や当期純利益は損失を計上している期間が多くありました。ただし、直近の決算期では営業利益の黒字化を達成しており、業績回復に向けた動きが見られます。