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JUKI
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企業分析
強み
JUKIグループは、長年の歴史の中で培われた高度な技術とノウハウを活かし、他社との差別化を図っています。事業をグローバルに展開し、多様な社会的背景や価値観を持つ社員が活躍しており、海外拠点ではナショナルスタッフの経営層への登用も積極的に進めています。 ダイバーシティの推進にも力を入れ、「女性活躍推進」「グローバル人材配置」「専門社員の活躍推進」の三つを柱に、組織のパフォーマンス最大化を目指しています。人材育成では、国内外の社員をローテーションさせることで、個人の能力向上と多様な価値観の共有を促進しています。また、失敗を恐れずに挑戦し成果を出した社員にはダイナミックな処遇を提供する制度を導入し、管理職や一般職ともに職務や職責、成果を重視するジョブ型人材マネジメント制度を採用し、賞与は業績に連動した仕組みとしています。 さらに、顧客との関係を強化し、新たなニーズの発掘や市場でのユースケース活用を推進し、市場環境の変化に強い研究開発体制を構築しています。営業・生産戦略と連動した柔軟でスリムな物流体制を整えるとともに、サプライチェーンの強化にも取り組んでいます。リスク管理体制も整備しており、リスク管理会議を年に四回開催し、海外子会社などを通じて最新情報を入手しています。特別な対応が必要な場合には社内で迅速に対応体制を構築し、リスクの最小化を図っています。
弱み
JUKIグループは、海外の政治・経済情勢や国際紛争、景気変動などの影響を受けやすい状況にあります。特に中国、ベトナム、日本に生産拠点を置いているため、各国の経済情勢や地政学的リスクによって物流体制やサプライチェーンに影響が及び、コストの高騰や部品調達の困難化が生じる可能性があります。 また、為替相場や金利の変動も業績に大きな影響を与える要因となっています。為替の変動は、外国通貨で販売する製品や調達する材料の価格に影響を及ぼし、各国の金利水準が上昇した場合には支払利息の増加など、財政状況や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 少子高齢化や海外の労働市場の変動により、優秀な人材の確保や育成も課題となっています。さらに、新製品開発においては、市場ニーズの変化や予測を超えた社会環境の変化によって、最終的に市場に受け入れられないリスクもあります。 直近の業績では、大幅な売上減少や生産調整、海外の材料費や経費の円安によるコスト増加などが影響し、営業損失や経常損失を計上しています。自己資本比率も低下傾向にあります。中国での工場再編や各地域の販売会社の統合など、コスト構造改革を進めているものの、特別退職金や工場再編に伴う特別損失も発生しています。