6807 日本航空電子工業

日本航空電子工業株式会社は、コネクタ事業、インターフェース・ソリューション事業、航機事業の3つを主力事業として展開しています。 コネクタ事業では、スマートフォンや車載カメラを含むADAS（先進運転支援システム）関連製品、FA（ファクトリーオートメーション）・工作機械向けのコネクタを製造・販売しています。特に自動車市場では、電装化やEV化の進展に伴う需要拡大に対応しており、ハーネス品の生産効率改善と収益性強化に注力しています。携帯機器市場においては、トップクラスのシェアを維持しつつ、最先端製品の開発を強化しています。また、産機・インフラ市場では、省人化・自動化ニーズの高まりを受けて、FA・工作機械の需要回復を捉え、EV用充電プラグの拡大を目指しています。 インターフェース・ソリューション事業では、自動車向け静電容量式タッチパネルや産業機器向け操作パネルを製造・販売しており、特に自動車と産機市場それぞれのニーズに対応した事業拡大を目指しています。 航機事業では、防衛・宇宙用電子機器に加え、油田掘削用センサパッケージや半導体製造装置向けリニアモータなど、モーションセンス＆コントロール技術を応用した製品を展開し、売上拡大を図っています。特に航空・宇宙市場では、防衛予算の増加を背景に事業基盤の強化を図っています。 グローバルに事業を展開し、海外に生産・販売拠点を持つ同社は、サステナビリティ経営も推進しており、脱炭素化や環境への配慮を重視しています。 中期経営計画では、2025年度に売上高2,600億円、経常利益240億円の達成を目指していますが、市場の需要低迷により業績にギャップが生じており、引き続き目標達成に向けて努力しています。また、2024年度からは航空・宇宙市場を第4の重点市場として強化しています。