強み

堀場製作所は、5つの事業セグメント（自動車、環境・プロセス、医用、半導体、科学）を確立しており、損益を相互に補完し合えるような事業ポートフォリオを構築している点が強みです。また、グローバルに事業を展開しており、各事業のリーダーが国内外の包括的な戦略を立案・統括しています。顧客ニーズに迅速に対応する体制を構築しており、特に半導体セグメントでは、顧客と地理的に近い場所に拠点を置き、最新情報を収集し、市場ニーズを迅速に取り込んだ開発を強化しています。さらに、環境問題への取り組みを事業機会と捉え、環境変化に対応した製品開発やCO2排出量削減の中期目標を設定するなど、持続可能な社会への貢献を目指しています。

弱み

堀場製作所は、各セグメントにおいて、外部環境や市場動向に業績が左右されるリスクを抱えています。自動車セグメントでは、排ガス・燃費規制の動向により需要が変動する可能性があり、環境・プロセスセグメントでは、官公庁の環境関連の法的規制動向や一般企業の研究開発・投資動向により需要が増減する可能性があります。医用セグメントでは競争激化や価格競争、半導体セグメントでは半導体市況の変動、科学セグメントでは官公庁の研究開発予算や民間企業の研究開発・設備投資の動向が、それぞれ業績に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対し、同社はグループ間の情報連携強化や製品ラインナップの拡大、現地生産の推進、顧客ニーズに合わせた開発体制の構築等で対応していますが、外部環境の変化への対応が引き続き重要となります。