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ブシロード
ブシロード オルタナティブデータ
ブシロード 株主総会議案データ
ブシロードについて
強み
ブシロードグループの強みは、その多岐にわたる事業展開と、各事業における独自の戦略や連携にあります。自社IPを中心に展開するライブエンタメユニットでは、音楽ソフトの販売、楽曲の権利開発、ライブやイベントの運営を行い、声優事務所「響-HiBiKi-」との連携により、他社には模倣困難な高品質なパフォーマンスを実現しています。また、劇団飛行船によるマスクプレイミュージカルは、国内外で高い評価を受けており、舞台分野でのIPプロデュースにも貢献しています。 MDユニットでは、キャラクターグッズの商品開発に加え、オンラインショップ「ブシロードオンラインストア」を運営し、顧客への直接販売を強化しています。特に、バンドリ!プロジェクトの新バンド「MyGO!!!!!」や「Ave Mujica」の人気が、ライブグッズの収益を押し上げ、過去最高の売上を記録しました。 アドユニットでは、イベント制作、広告代理店事業、音響・番組制作、声優事務所事業など、さまざまな事業を展開しています。アニメ制作委員会への出資や参画を通じて、TCGやグッズの商品化権、声優・音響等の役務を獲得しています。また、ゲーム業界ニュースサイト「gamebiz」やインフルエンサーと企業を繋ぐプラットフォーム「インフルエンジン」の運営を始め、プロモーション能力の強化を図っています。 スポーツ事業においては、新日本プロレスリングとスターダムの両団体が堅調に推移しており、これらの団体の運営体制強化を通じて更なる成長を目指しています。新日本プロレスリングは、1972年に設立され、年間約160試合を開催する歴史あるプロレス興行会社です。 これらの事業を支えるため、ブシロードグループは優秀な人材の確保と育成に注力しています。大幅な権限委譲やリアルなコミュニケーションの機会を積極的に設け、魅力的な職場環境を提供しています。また、ダイバーシティと平等性にも配慮し、グローバルマーケットでのプレゼンス向上を目指しています。さらに、内部統制とコーポレート・ガバナンスの強化にも取り組み、持続的な成長を支える組織体制の整備を進めています。
弱み
ブシロードグループの弱みとして、まず海外展開におけるリスクが挙げられます。海外取引が増加する中で、製造コストや配送料の高騰、為替変動、関税の引き上げ、政府による財産没収などのカントリーリスクにさらされる可能性があります。特に為替レートの変動が契約上ブシロードグループに金銭的負担を強いる場合、経営に大きな影響を与える恐れがあります。また、ベンダーや顧客が増加する過程で、製造物責任や設備責任、製品の欠陥、労働問題に関する訴訟リスクや、予期しない破産リスクが高まることも懸念されています。 次に、内部統制とコーポレートガバナンスの強化が課題です。ブシロードグループが今後さらに拡大するためには、持続的な成長を支えるための組織体制と内部管理体制の強化が不可欠です。内部統制の実効性を高める環境整備やコーポレートガバナンスの充実が求められ、反社会的勢力の排除を目的とした政府の方針を尊重し、コンプライアンス経営を徹底することが重要です。 また、複数の連結子会社への投融資と、それに伴うリスクも指摘されています。具体的には、㈱ブシロードウェルビー、㈱劇団飛行船、㈱フロントウイングラボ、㈱アルゴナビス、㈱ブシロードワークスなどの子会社への投融資が挙げられ、これらの子会社に関する評価損や貸倒引当金が、財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。子会社の事業計画に含まれる売上高成長率や営業利益率の仮定には不確実性があり、経営者の判断が重要となります。また、子会社への貸付金に関しても、将来の業績悪化により貸倒引当金が増加するリスクがあります。 さらに、減損損失のリスクも存在します。過去にはヘルスケア事業からの撤退に伴い減損損失が計上されており、モバイルオンラインゲーム分野でも同様の損失が発生する可能性があります。投資有価証券についても、市場価格がない株式等について、実質価額が取得原価を大きく下回った場合には減損処理が必要になる場合があります。 最後に、人材の確保と育成も継続的な課題です。リッチ化への対応には、優秀な人材の確保と育成が不可欠であり、採用力を強化することが求められています。