強み

遠藤製作所は、金属加工技術を中核とした製品開発力と、高品質な製品を提供できる点が強みです。長年培ってきた鍛造製法の特性をさらに進化させ、新しい市場ニーズに適応した商品を供給することを目指し、企画開発部門の拡充・強化を図っています。同社は技術力と品質面で高い評価を受けており、グローバルなゴルフクラブ市場（サプライチェーン）の中で、一層の製造技術、製品品質の向上を図り、ニーズに対応した競争力のある付加価値製品の供給に努めています。また、医療機器分野や航空機分野など、コア技術を応用した新分野への展開も強みとなっています。さらに、主要な取引先に対し受注獲得の取り組みを強化するとともに、全社で生産効率の向上、製造原価の低減、一層のコスト削減に取り組んでいます。海外展開においては、タイに生産拠点を持ち、製造原価の低減を図っています。

弱み

遠藤製作所はOEM生産の形態をとっているため、相手先メーカーの営業施策や外注施策による影響を受けやすく、業績が著しく変化する可能性があります。また、特定取引先への販売依存度が高くなると、その取引先の販売政策の影響を強く受ける可能性があります。海外廉価製品との価格競争もリスクとして抱えており、特にゴルフクラブ市場において中国製製品の拡大が進む中で、一層のコスト低減策を進めていく必要があります。また、原材料の高騰も業績に影響を与える可能性があり、チタン材をはじめとする原材料及び資材等の価格が予想を超えて高騰し、その状況が長期化した場合は、業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、製品サイクルの短命化及び多品種小ロット化が進むゴルフクラブ市場においては、開発力と生産技術力の強化が不可欠であり、市場環境の変化や取引先の販売施策によっては、取り組みが功を奏さないことも考えられます。