強み

株式会社ゴールドウインの強みは、業界トップクラスに位置付けられる高付加価値・高イメージの複数のスポーツウエアブランドの商標権や販売権を有している点です。これらのブランド価値を具現化するために、優れた創造力、企画力、製造ノウハウを有しており、最先端の研究施設も保有しています。 また、長年の取引を通じて培われた信頼関係に裏付けられた多数の取引先・顧客、および自主管理型店舗を含む商圏など、貴重な経営資源を有しています。これらの経営資源に基づき、既存事業の遂行に加え、新規事業・新規商材・新規市場を開発することで、将来的な業容拡大と会社業績の向上が見込める事業基盤を築いています。 さらに、事業活動を通じて安定したキャッシュ・フローを創出し、将来にわたる会社資本の強化が実現できる点も強みとして挙げられます。同社は、多様な経験やバックグラウンドを持つ従業員を積極的に採用し、管理職には女性や外国人、キャリア採用者を登用するなど、多様性を重視した経営を行っています。

弱み

株式会社ゴールドウインの弱みとして、まずアパレル業界全体の動向に左右されやすい点が挙げられます。特に、記録的な猛暑などの気候変動による影響で、秋物商品の販売動向に遅れが生じることがあります。また、原材料価格の高騰や円安基調の進行により、販売価格の引き上げが必要となり、価格面でのブランド間格差が際立つようになっています。 さらに、人件費や本社移転費などにより一時的に費用が増加する見込みがあり、2025年3月期には減益が予想されています。また、直営店店舗が多数あるため、減損の兆候判定に誤りが生じた場合、財政状態および経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があることが監査法人から指摘されています。