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フォーバル
Metrics
企業分析
強み
株式会社フォーバルの強みは、多岐にわたる事業領域と、それらを連携させることで生まれるシナジー効果です。中小・中堅企業向けに、OA機器販売からネットワーク構築、コンサルティングまでワンストップで提供できる点が大きな強みです。また、グループ会社間の連携を強化することで、顧客に対してより幅広いソリューションを提供することが可能です。例えば、株式会社エルコムなどのグループ会社の売上増加や、新規連結グループ会社の寄与により、フォーバルビジネスグループの売上は拡大しています。さらに、M&Aにも積極的で、株式会社Meisinのように事業シナジーが見込める企業をグループに加えることで、事業領域の拡大と顧客基盤の強化を図っています。特に、全国に約6,000件の中小・小規模企業顧客を保有する株式会社Meisinの販売網を活用し、自社のアイコン事業を展開することで、利益率の向上やクロスセル効果を期待しています。また、長年の事業活動で培ってきた顧客との信頼関係も大きな強みであり、これにより安定した収益を確保しています。
弱み
株式会社フォーバルの弱みとしては、特定の事業に依存した収益構造が挙げられます。例えば、フォーバルテレコムビジネスグループでは、電力の仕入価格低下の影響を受ける一方で、ISPサービスや印刷関連が減少しており、売上高が減少しています。これは、外部環境の変化に収益が左右されやすいことを示唆しています。また、子会社の中には業績が低迷しているところもあり、株式会社コーディネートや株式会社アベヤスのように、のれんの減損損失を計上している子会社も存在します。これらの子会社の業績不振は、グループ全体の収益性を圧迫する可能性があります。また、M&Aによるのれんの増加も、将来的な減損リスクを抱える要因となります。さらに、市場環境の変化への対応の遅れも懸念されます。例えば、主要な経営指標については、「収益認識に関する会計基準」を適用した後の指標等となっており、会計基準の変更が業績に影響を与える可能性がある点も注意が必要です。