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トマト銀行
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企業分析
強み
トマト銀行グループの強みとして、まず地域密着型の対面営業力が挙げられる。顧客との関係性を重視し、課題解決や夢の実現に真摯に取り組むことで、顧客との取引の密度を高め、「いつも会って話せる あなたのメインバンク」を目指している。また、本業支援と最適提案を実践することで、顧客の事業活動をサポートし、営業基盤を拡大している。これにより、中小企業向け貸出は増加しており、事業者貸出先数も増加している。さらに、多様な金融サービスを提供することで、高度化・多様化する顧客ニーズに対応している。具体的には、預金、貸出、為替、有価証券投資など、幅広い金融商品・サービスを提供し、顧客の多様なニーズに応えている。また、リスク管理体制も整備されており、リスク管理の統括部署を設置し、リスクを一元管理している。さらに、コンプライアンス体制も強化しており、法令遵守を徹底することで、健全な経営を維持している。これらの強みが組み合わさることで、地域社会からの信頼を得て、安定した経営を実現している。
弱み
トマト銀行グループの弱みとして、まず与信関連費用の増加が挙げられる。貸倒引当金は計上しているものの、今後の経済情勢の悪化、自然災害の発生、地域経済の落ち込み、融資先の経営状況の悪化などにより、実際の貸倒が引当金を上回る可能性がある。また、担保価値の下落も与信関連費用増加のリスクとなりうる。金利変動リスクも存在し、貸出金利回りの低下は収益減少につながる可能性がある。 2024年3月期の連結経常収益は増加したものの、与信関連費用の増加により連結経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は減少している。営業戦略の成果も不確実性があり、対面営業力強化が競争優位性を得られない場合、当初想定した成果をもたらさない可能性がある。システムリスクも存在し、システム障害やサイバー攻撃によって業務が停止するリスクがある。さらに、気候変動によるリスクも認識しており、規制強化や技術革新がお客さまの事業活動にネガティブな影響を及ぼすことによる信用リスクの増加や、大規模風水災等による不動産担保の損壊等による信用リスクの発生も懸念される。これらのリスク要因に対して、適切な対策を講じることが課題となっている。