9029
ヒガシトゥエンティワン
Metrics
企業分析
強み
株式会社ヒガシトゥエンティワンの強みは、多岐にわたる事業ポートフォリオと、それらを支える物流ネットワークです。運送事業と倉庫事業を核としつつ、商品販売、福祉用具の貸出し、オフィスサービス、ITサービス、ビルデリバリー、人材派遣など、多角的なサービスを展開しています。特に、近年はeコマース市場の拡大に対応し、物流センターの開設や配送業務の拡大を積極的に進めており、売上高を大きく成長させています。また、グループ全体で「ヒガシ21グループVISION2030」を掲げ、顧客中心のサービス提供と継続的な変革を目指しており、長期的な成長戦略が明確です。さらに、「匠塾」という独自の研修プログラムを通じ、従業員の現場力を向上させ、質の高いサービス提供を可能にしています。コンプライアンス体制も整備し、法令遵守と交通安全対策を徹底している点も強みと言えます。連結子会社との連携により、多様な顧客ニーズに対応できる柔軟性も強みです。
弱み
株式会社ヒガシトゥエンティワンの弱みとしては、自己資本比率が低下傾向にあることが挙げられます。自己資本比率は、54.6%(2020年3月)から48.2%(2024年3月)まで低下しており、財務基盤の安定性を維持するためには、今後の動向を注視する必要があります。また、事業拡大に伴う設備投資や人材採用が先行し、利益率が一時的に圧迫される可能性があります。売上高の増加に対して、利益の伸びが追いついていない点も課題であり、コスト管理の徹底や収益性の高い事業への注力が求められます。さらに、女性管理職の割合が低いことや、男女間の賃金格差も改善すべき課題として残っています。従業員エンゲージメント調査の結果からは、顧客中心、安全性、ウェルビーイングの各カテゴリーにおいて、改善の余地があることが示唆されており、働きがいのある職場環境づくりが今後の課題です。