9517 イーレックス

イーレックス株式会社は、電力小売事業と発電事業を主力事業として展開しています。電力小売事業では、エバーグリーン・マーケティング株式会社など5社が、全国の法人および個人需要家向けに電力を販売しています。発電事業では、佐伯、豊前、大船渡、沖縄の4ヶ所のバイオマス発電所を保有し、PKSや木質ペレットを燃料として使用しています。これらの発電所は、再生可能エネルギーのFIT制度に基づいて運営されており、発電した電力はグループ内や一般送配電事業者に販売されています。また、土佐発電所はFIP制度に切り替えられました。糸魚川発電所は石炭火力発電所ですが、今後はバイオマス燃料の混焼も検討されています。 海外事業では、カンボジアで水力発電プロジェクトを進めており、東南アジア諸国で再生可能エネルギー電源の開発にも取り組んでいます。さらに、ベトナムではバイオマス発電所やペレット工場の運営も行っています。 燃料調達に関しては、PKSの認証制度導入に伴うコスト増加に対応するため、木質ペレットへの切り替えや長期供給契約、為替予約などを活用しています。また、ニューソルガムなどの多様なバイオマス燃料の開発も進めています。 従業員数は合計161名で、営業部門、発電・エネルギー取引部門、全社（共通）の各部門に分かれています。人材育成にも力を入れており、研修制度や多様な働き方を導入しています。 気候変動問題への対応として、2050年のカーボンニュートラルを目指し、バイオマス発電の拡大や燃料開発に取り組んでいます。一方で、電気事業制度改正や競争激化、卸電力取引価格の変動、需給バランス調整、為替変動などのリスクにも対応しています。