強み

西尾レントールグループの強みは、建設機械レンタル業界におけるストックビジネスとしての特性を活かした事業展開です。豊富なレンタル資産を保有し、それらをグループ内で有効活用しています。レンタル資産の調達は事業会社が行い、資金は持株会社である西尾レントオールに集約され、成長が見込める事業への設備投資や技術開発を積極的に行っています。また、M&Aによる海外売上の拡大や、非建設機械分野であるイベント分野の拡大など、多角化を進めることでリスク分散を図っています。自己資本比率を50%確保することを目標とし、財務の安定性も重視しています。さらに、グループ会社各社がコアとなるノウハウや技術を明確化し、それぞれの専門性を高めることで、グループ全体の企業価値向上を目指しています。

弱み

西尾レントールグループの弱みとして、売上高及び利益が第2四半期連結累計期間に偏重する傾向がある点が挙げられます。これは、建設業界の繁忙期が第2四半期に集中するため、貸与資産の稼働率がこの期間に高くなるためです。この偏りを解消するために、M&Aによる海外売上拡大やイベント分野の拡大を進めていますが、依然として業績が特定の期間に依存するリスクを抱えています。また、有利子負債が固定資産取得のために増加する傾向があり、安全性の観点から有利子負債を月商の6.5ヶ月までに抑えるように努めていますが、財務レバレッジが高くなるリスクも存在します。さらに、自己資本比率は目標値である50%を下回っており、財務の健全性において改善の余地があります。