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TKC
TKC オルタナティブデータ
TKCについて
強み
TKCの強みは、会計事務所と地方公共団体という二つの主要な顧客層に対し、それぞれ専門性の高いサービスを提供している点です。会計事務所向けには、税務・会計業務の効率化とコンプライアンス向上を支援する「FXシリーズ」などのシステムを提供し、17万社以上の企業の給与計算事務を支援しています。また、TKC全国会との連携を通じて、中小企業の黒字決算と適正申告を推進しています。さらに、「TKCモニタリング情報サービス」は金融機関からの信頼も厚く、493の金融機関で採用されています。大企業に対しても、税務・会計業務のコンプライアンス向上に貢献し、デジタル・インボイスの普及活動にも積極的に取り組んでいます。法曹界向けには、「LEX/DB」という判例情報データベースを提供し、多くの大学や法科大学院で採用されています。加えて、司法試験の模試も実施しており、業界で高い実績を誇ります。 地方公共団体向けには、「TASKクラウドサービス」という基幹業務システムを提供し、1,140を超える団体で採用されています。標準化基準に適合するシステムの開発や、行政手続きのデジタル化支援にも力を入れており、窓口業務のデジタル化やマイナンバーカード交付予約システムの提供などを行っています。また、内部事務のデジタル化を支援する財務会計システムも提供し、360の団体で採用されています。これらのサービスは、顧客の業務効率化、法令遵守、そして地域社会への貢献を可能にしています。これらの強みは、長年にわたり培われたノウハウと最新のICT技術を駆使し、顧客のニーズに迅速に対応する体制によって支えられています。
弱み
TKCの事業における弱みとして、まず地方公共団体市場における競争激化が挙げられます。行政サービスのデジタル化分野では、他業種や新興企業が参入しており、競争環境が厳しさを増しています。そのため、TKCは変化に迅速に対応できるシステムサプライヤーであることが求められています。 次に、法令改正や技術革新への対応も課題となっています。TKCは、消費税インボイス制度や電子帳簿保存法改正、生成AIといった技術革新に対応する必要があります。これらの変化に迅速に対応し、製品やサービスに反映させることが求められます。また、地方公共団体向けには、令和8年3月末までに国が定める標準仕様に準拠したシステムへの移行を完了させる必要があり、システム改修費や導入作業費が一時的に集中する一方、その後の業績への影響が不透明です。 さらに、会計事務所事業部門では、顧客である税理士や公認会計士が度重なる法律や制度改正への実務対応に追われている状況があります。TKCはこれらの課題を解決するためのシステムや研修サービスを提供する必要があり、顧客のニーズを的確に捉え、迅速にシステムを改善し続けることが求められます。 また、人材育成についても、専門知識を持つ顧客が多い一方で、多様な背景を持つ社員が入社するため、基礎的な知識から専門的な知識まで長期にわたる研修が必要です。社員の学習意欲を支援し、専門性を高めるための継続的な取り組みが求められます。 最後に、業績面では、売上高は増加傾向にあるものの、親会社株主に帰属する当期純利益の伸びが、営業利益や経常利益の伸びに比べて低いという点も留意すべきです。これは前期に非連結子会社の吸収合併に伴う特別利益を計上した影響によるものであり、継続的な収益性の向上が求められます。