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オオバ


従業員数パッケージプラン
月額: 4,400

Metrics

従業員数

データ粒度:month

従業員数(子会社を含む)


企業分析

強み

株式会社オオバの強みは、技術力を基盤とした多岐にわたる事業展開、安定した財務基盤、そして積極的な株主還元姿勢にあります。技術力面では、技術士やRCCM、一級建築士、APECエンジニアなどの資格を持つ技術者を500名体制で抱え、さらに650名への増加を目指しています。加えて、多能工化を進め、技術者育成に力を入れています。 事業面では、建設コンサルタント業を中心に、地理空間情報、環境、まちづくり、設計、事業ソリューションといった多様な分野をカバーしており、特にまちづくり関連業務で強みを発揮しています。また、業務代行や土木管財コンサルティング業務も強化し、事業ソリューションの分野は確実に成長しています。さらに、民間需要の増加に対応し、産業用地や物流施設用地開発関連業務を展開しています。 財務面では、健全な財務基盤を維持し、有利子負債をゼロにし、自己資本比率も高い水準で安定しています。 株主還元策では、安定した配当を基本にし、総還元性向60%、配当性向50%を目指して株主への利益還元を強化しています。過去の自己株式取得・消却により株式の希薄化も解消しています。 さらに、独立社外取締役を過半数選任し、企業経営の経験者や専門家による経営監督体制を整備しています。内部統制システムを強化し、リスク管理にも力を入れており、これらの強みを活かして「安全と安心で持続可能なまちづくり」に貢献しています。

弱み

株式会社オオバの弱みとして、まず気候変動に関するリスクへの対応の遅れが挙げられます。現時点では事業活動や収益に与える影響に関するデータ収集や分析が行われておらず、今後の課題として検討されています。気候変動への対応が進んでいる他の企業と比較して、これが事業継続性や競争力に影響を与える可能性があります。 次に、特定の地域への依存度が高い点も課題です。全社員の約半数が東京都に勤務しており、首都圏で自然災害が発生した場合、業務遂行能力が低下するリスクがあります。事業拠点が特定の地域に集中していることは、事業継続性の観点から脆弱性となる恐れがあります。 また、人材確保も重要な課題として認識されています。技術部門の優秀な技術者や熟練技能者に支えられた同社グループの成長において、これらの人材の確保は今後の競争力を維持するために不可欠です。技術面に加えて、経営管理面での優秀な人材の確保も重要な課題となっています。 さらに、民間取引先の信用リスクも懸念されています。受注額の3~4割程度が民間企業との取引であり、経済状況の変化によってはこれらの企業の破綻が業績に影響を与える可能性があります。 保有資産の価格変動リスクにも注意が必要です。関東を中心に不動産を保有している同社は、不動産市場の動向により資産価値が下落し、業績に影響を及ぼすリスクを抱えています。 これらの弱みを克服するためには、事業拠点の分散化、リスク管理体制の強化、人材育成・確保、そして気候変動への対応策を検討していく必要があると考えられます。