3415TOKYOBASE初回レポート
証券コード3415 株式会社TOKYO BASEについて、今期及び来期にわたる業績予想について紹介する。同社は2008年12月に谷正人氏が東京・代官山に「STUDIOUS代官山店」を出店したことで創業し、2015年12月に東証グロース市場に上場している。日本のファッションデザイナーやブランドを世界に発信することをミッションとしており、セレクトショップ事業と自社ブランド事業の2事業を主軸に展開している。特に、高感度な日本製アパレル商品を取り扱うことでインバウンド需要を取り込み、国内のみならず香港、中国、米国、韓国といった海外主要都市への展開も積極的に進めている、海外志向の強いアパレル企業である。
セレクトショップ事業では、「STUDIOUS」「THE TOKYO」「CONZ」などの業態を展開している。「STUDIOUS」は日本の若手デザイナーズブランドを中心に扱い、20-35歳をターゲット層とする主力業態である。「THE TOKYO」は35-50歳をターゲットとしたハイエンド型セレクトショップとして展開している。「CONZ」は2024年9月に開始した新業態で、Z世代をターゲットに雑然とした日本特有のミックススタイルを発信している。
自社ブランド事業では、「UNITED TOKYO」「PUBLIC TOKYO」「RITAN」などの日本製にこだわったオリジナルブランドを展開している。「UNITED TOKYO」はコンテンポラリーモードブランドとして、「PUBLIC TOKYO」はコンテンポラリーカジュアルブランドとして展開している。「RITAN」は2025年2月に開始した大人向け女性モードブランドである。
同社は、日本国内店舗だけでなく、香港、中国、米国への海外展開も行っており、2025年3月には韓国市場にも進出した。EC事業についても、自社ECとZOZOを中心に展開しているが、近年は値引き施策を廃止し構造改革を進めている。実店舗においてはインバウンド需要も大きく、店舗売上に占めるインバウンド比率は約25%に達している。
直近の決算は2025年3月に開示された2025年1月期通期決算であり、売上高202億円、営業利益14.7億円、経常利益14.7億円(同31.5%増)、当期純利益7.7億円(同131.6%増)となった。EC事業の構造改革による減収を実店舗の増収でカバーし、日本国内事業の大幅な収益改善により過去最高益を達成している。2026年1月期は売上高225億円、営業利益16.5億円を計画している。
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