ガラス業界レポート:板ガラスから電気ガラスへの構造転換
概要
ガラス業界は、従来の建築用途中心の「板ガラス」から、電子機器や電気自動車(EV)、半導体向けの「電気ガラス」へと重心が移りつつある。板ガラス各社は建築需要や自動車生産に業績が左右され、収益性も低くPBR(株価純資産倍率)が1倍を下回る銘柄が目立つ。一方、電子・半導体分野を支える特殊ガラスを手掛ける企業群は、5G通信やAI需要による半導体投資拡大を追い風にROE改善と収益成長が鮮明。現状、板ガラス各社の株価は住宅着工件数や建設投資に連動した推移となりがちだが、電気ガラス各社の株価は半導体製造設備投資やデータセンター需要などハイテク業界の循環に敏感。総じて素材セクター内で構造的なグロース(成長)領域と言える電気ガラス分野は、中長期の需要拡大とともに企業の資本効率向上が進み、投資妙味が増している。本レポートでは、板ガラスと電気ガラス各セグメントの比較、主要企業の分析、関連トレンド評価を通じ、素材業界におけるこの構造転換の実態と投資機会を考察。
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