TOPIX第2段階の見直し― 次期TOPIXルールと銘柄入替の考え方 ―
1. 見直しの趣旨
TOPIX(東証株価指数)は、日本株式市場全体の動向を示す代表的な株価指数として、国内外の投資家に広く利用されている。とりわけ、パッシブ運用の拡大により、TOPIXに連動する資産規模は日本株市場において無視できない存在となっている。
「TOPIX(東証株価指数)は、日本株の市場平均を示すベンチマークとして国内外において広く定着し、パッシブ運用による連動資産は83兆円(2023年3月末)を超え、これは我が国株式市場の時価総額の約1割の規模に相当します。」
JPXではこれまで、浮動株比率の導入や、業種別指数・規模別指数・スタイル指数・配当込み指数・為替ヘッジ指数などの拡充を通じて、TOPIXの投資指標としての機能性向上に取り組んできた。
「2022年4月からは、市場区分の見直しを契機に、TOPIXと特定の市場区分との関係を切り離すとともに、浮動株から政策保有株を除く算定方法の見直しや、一定の流動性が認められた銘柄からなる指数への移行など、TOPIXの連続性を確保しつつ、投資対象としての機能性を高めるための見直しに取り組んでいるところです。」
この第一段階の見直しによるTOPIXの移行は2025年1月末に完了しており、これを受けてJPXは、次期TOPIXに向けた 第二段階の見直しとして、定期的な銘柄選定ルールの策定を進めることとしている。
2. TOPIX見直しの流れ
TOPIXの見直しは、段階的に実施されている。
なお、この見直しとは別にTOPIX Next-tierの算出が予定されているが、本レポートでは分析対象外とする。
3. 背景
今回のTOPIX見直しは、市場区分再編後の新たな市場構造に対応しつつ、指数としての実用性を一層高めることを目的としている。
「市場区分の見直しを契機に、連続性を確保しつつ、市場代表性に加え、投資対象としての機能性を更に高めることを目的に行うもの」
TOPIXは引き続き「日本の株式市場を広範に網羅する指数」であることを重視しながらも、流動性や投資可能性をより強く意識した指数へと進化することが求められている。
4. 次期TOPIXルール(TOPIX等の見直しの概要)

4.1 母集団
次期TOPIXの構成銘柄の母集団は、以下の市場区分とされている。
4.2 定期入替の概要
4.3 選定基準
① 追加基準(新規組入れ)
② 継続基準(既存銘柄)
③ 非定期の追加
5. 浮動株時価総額の算出
下記の計算によって行われる。
「浮動株時価総額=上場株式数 × 採用価格 × 浮動株比率」
また採用価格に関しては、下記の順序で採用される。

6. 浮動株比率の算出
浮動株比率は、JPXにより定期的に見直しが行われる。
「浮動株比率は、原則として決算情報を基に定期的に見直され、その後必要に応じて臨時見直しが行われる。」

7. 2026年10月初回見直しにおける前提
「浮動株時価総額の累積比率は、定期入替基準日が属する月の日次平均の浮動株時価総額を基に算出する。」
8. 銘柄数への影響
JPXの試算によれば、構成銘柄数は従来の約1,700銘柄から約1,100銘柄へと減少する見込みとされている。
これは、TOPIXの市場代表性を維持しつつ、流動性と投資適格性を高めるための構造的な変更である。

最後に
上記の仕様を踏まえ、PERAGARUではプレミアムプランをご契約いただいているお客様向けに、TOPIX基準変更に伴う入れ替え候補銘柄の情報を提供しています。
浮動株時価総額の累積比率96.5%超の現TOPIX構成銘柄を「継続リスク銘柄」、浮動株時価総額の累積比率97%以内の非TOPIX構成銘柄を「組入れ候補銘柄」として、一覧で確認できます。データは前日の終値をベースに、1日ごとに更新されます。
これにより、TOPIXの構成見直しに伴う銘柄入れ替えの可能性を、定量的な基準に基づいて事前に把握することが可能です。TOPIX基準変更に関する銘柄分析を効率的に行いたい方は、ぜひご活用ください。
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※ こちらの機能は年間売買代金回転率に関しては考慮していません
参考資料
TOPIX見直しの流れ・背景
指数計算に係る算出要領
TOPIX等の見直しの概要